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固定回線としての利用も

　複数の無線LAN対応機器を「いつでもどこでも」同時にインターネットに接続できることで注目を集める、無線LAN内蔵型モバイル・ルータ。店頭で人気の「Pocket WiFi（D25HW）」を販売するイー・モバイルのコンシューマー営業統括本部コンシューマー営業第一部営業Gの松井義廣グループ長は、「『Pocket WiFi』の購入を目的に店頭を訪れるお客さんは少ない。iPod touch、パソコンなど、無線LANに対応するデバイスを買いに来た人に、製品を最大限に活用するためのアイテムとして紹介している」と語る。まだまだデバイスが購入の入り口となっているようだ。

　無線LAN対応機器であればなんでも繋がる無線LAN内蔵型モバイル・ルータは、携帯ゲーム機など外出先での利用もさることながら、「一人暮らしの人が、固定回線としての利用するケースも多い」と語るのは、「Aterm M3300R」を販売するNECアクセステクニカのマーケティング本部の笹崎宗忠リーダーだ。イー・モバイルも「工事不要で、固定のブロードバンドと変わらないことができるので、とくに3月、4月は新生活でのファーストインターネット回線として使ってもらえるような展開を考えている」（松井氏）としており、春に向けて、一人暮らしを始めるユーザーへの訴求に力を入れていく考えだ。

　今年1月28日には、アップルから新型インターネット携帯端末「iPad」の発売が発表された。これも、無線LAN内蔵型モバイル・ルータには追い風となる。

　「今まで日本は無線LANのインフラが整備されていなかったが、無線LAN内蔵型モバイル・ルータの広がりで、パソコンやゲーム機をはじめ、携帯電話、デジタルカメラ、携帯オーディオなど、無線LAN対応製品はさらに増えてくるはず」（イー・モバイルの松井氏）と、メーカーは対応端末のさらなる拡大に期待を寄せている。

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