店頭市場ピックアップ

電子辞書の二極化が鮮明に 辞書数の搭載数で分類

2010/02/18 16:51

週刊BCN 2010年02月15日vol.1321掲載

 電子辞書の二極化が進みつつある。タッチパネルを装備し、広範で膨大な辞書を組み込んだ「高額タイプ」と、タッチパネル非対応で単一か複数の辞書に絞った「低価格タイプ」だ。両タイプとも、1年前と比べるとワンランク下の廉価な価格帯が売れ筋になっている。新入学シーズンを控え、この傾向がどう変化するのか注目される。

 電子辞書は例年、新入学シーズンの春先と海外旅行シーズンに需要が拡大する。とくに3~4月の2か月間で年間需要の4分の1を占めるため、各メーカーはこの時期に照準をあてて拡販戦略を展開している。現在の参入ベンダーは約10社。そのうち、カシオ計算機、シャープ、キヤノンの3社寡占が強まる市場になっている。

 売れ筋傾向をタッチパネルの有無で切り分けると、ここ数か月は「タッチパネル非対応」の台数比率がじわじわ上昇傾向にあり、2009年12月は35.3%まで伸ばし、過去1年間で比率が最も高くなった。非対応の平均単価が昨秋に1万円を割り込み、12月に8900円まで低価格化して値頃感が高まったことも比率を高めた要因だ。

 一方、「タッチパネルあり」のタイプも、昨夏の2万5000円から12月には2万3000円まで値を下げたため、単価下落で両者の価格差は縮まっていない。

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