店頭流通

がくげい 新学習指導要領を睨んで製品強化

2010/02/10 18:45

週刊BCN 2010年02月08日vol.1320掲載

 がくげい(神野俊彰社長)は、主力の小学生向け学習ソフト「ランドセル」シリーズや中学生向け「デジタルスタディシリーズ」の製品強化を図る。2010年4月から導入が始まる新学習指導要領や、Windows XPから7へのリプレース需要の本格化を睨み、販売に弾みをつけていく狙い。また、春の新入学シーズンに合わせて、店頭での製品デモを計画。全製品がWindows 7に対応していることや、32/64ビットともに対応していることなど、店頭で「中身をアピール」することにも力を入れる。

店頭デモで中身をアピール

神野俊彰社長
 2010年は、「学校のXP搭載PCが7に切り替わっていくことによって、ソフトの入れ替え需要が高まる」(神野俊彰社長)とみて、販売の強化を図る。また、2010年4月には、「新学習指導要領」が一部で先行実施され、公立学校の教科書が10年ぶりに変わる。これによって、システムやソフトの入れ替えを控えていた学校の需要が「4月以降に動き出す」ことにも期待している。

 主力の小学生向け学習ソフト「ランドセルシリーズ」は、子どもの学習コンテンツに加え、新たに「全国学力・学習状況調査」の模擬テストを収録。また、中学生向けの「デジタルスタディシリーズ」には、タッチ対応PCやタブレットを使って、より楽しんで学習できる機能を盛り込む計画だ。機能強化による差異化を際立たせるとともに、学習ソフトは、実験学習のように「道具として活用できる」ことを訴求していく。

 また、同社の製品を店頭で一般消費者にアピールするために、春の新入学シーズンを狙って製品デモを行う計画。また、売り場では、全製品がWindows 7に対応し、32/64ビットの両方に対応している強みを訴求していく。さらに、同社ホームページで公開している「無料体験」をアピールするなど、保護者の啓発活動に力を入れていく。

 神野社長は、「社員13名と4~5人のアルバイトの少人数で企画案から作曲、プログラム、映像づくりなど、制作を社内で行っている。回りがきくのが他社にない強み」という。そして、「勤続10年の社員が多く、ノウハウを蓄積し、レベルが上がっている」と、自信を示しており、グーグルが開発を進めている独自OS「Google Chrome OS」についても、現在のスタッフで「対応できる体制が整っている」という。(田沢理恵)
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