店頭販売奮闘記
【店頭販売奮闘記】ワコム(上) 商品が高回転する売り場を作る
2010/02/10 18:45
週刊BCN 2010年02月08日vol.1320掲載
米嶋貢 営業本部 流通営業部 ジェネラルマネージャー |
「基本は店頭」(営業本部流通営業部ジェネラルマネージャーの米嶋貢氏)と語る同社は、店舗を巡回する「チャンネル推進メンバー」が、1人あたり月に70店舗ほどを訪問。販売店に働きかけて商品を仕入れてもらう「プッシュ戦略」よりも、店頭でいかに商品が動くか、来店者に自発的に買ってもらえるかの施策をメインとした「プル戦略」を展開している。
そのために最も気を使っているのが、「販売店に適切な在庫量を保有してもらうこと」。メーカーの本音をいえば、「商品を置けるだけ置きたい」。しかし、販売店側からすれば「一定の期間で売り切れる数を置いてほしい」。そこは販売店の立場に立って、都心・郊外など、店舗の特性によって在庫を適切な量で調節しながら納入している。
また、「ブランディング」の一環として新しい売り場づくりにも力を入れる。パッケージのカラフルな製品が多いことから、売り場の背景には黒や白といったベーシックカラーを採用。「簡単で分かりやすく、シンプルに」をモットーに、ごちゃごちゃしたPOPはあまり使わないなど、装飾物を見せるのではなく、商品の魅力を引き出す展示を、首都圏を中心に順次展開していく。
当然ながら、販売店の要望を聞くことは忘れない。「それぞれのお店の売り場にマッチするような形で『ブランディング』を行う」ことで、来店者がお店に入ってすぐに、ワコムのタブレット売り場を発見できるような売り場を目指す。(武井美野里)
・(下)に続く
- 1