店頭流通

相栄電器 ソフトのダウンロード販売に成果

2010/02/04 18:45

週刊BCN 2010年02月01日vol.1319掲載

 相栄電器は、米Diskeeper Corporationが開発したWindows向けのデフラグソフト「Diskeeper 2010」のダウンロード版を2009年11月19日に、またパッケージ版を12月18日に発売した。2010年版は、店頭で売りやすいよう、従来のDVDパッケージではなく、日本独自に箱型パッケージを採用。製品を日本向けにチューニングして提供するほか、ダウンロード版の先行販売から製品の認知度を高めることに力を注ぐ。

 Windowsが簡易版を搭載していることで知られるデフラグソフト「Diskeeper」。同社では開発元の製品をそのまま売るのではなく、日本向けにチューニングして販売している。例えば、開発元が本社を置く米国では、「Diskeeper」の販売はBtoBメインでパッケージで売るマーケットがないことから、日本では珍しいDVDパッケージを採用している。日本でも2009年版までは、「Home」エディション以外の製品はDVDパッケージで販売してきた。

 しかし、店頭で売りにくいという社内の意見が強く、2010年版からは日本で独自に全エディションのパッケージを箱に変更。これにより、「店頭で製品を手にとってもらえるチャンスが増えた」(楳本順一・ソフトウェア事業部営業部部長)という。

 さらに楳本部長は、「ダウンロード版を先行販売して基盤を築いた後にパッケージ版を出していることが、他社と一番違うところ」と独自の戦略を語る。

 実際に、「Diskeeper 2010」もダウンロード版を先行発売。インターネット上で新製品のクチコミが広まり、その後発売したパッケージ版は、「2009」パッケージ版の最初の月の販売本数を大きく上回った。

 また、「Diskeeper 2010」と組み合わせることでSSDにも使用できるデフラグソフト「Diskeeper 2010 with Hyper Fast」も2009年12月にダウンロード限定で発売。ネットブックなどのSSDを搭載するパソコンが増えてきたこともあって、売れ行きは好調だ。「ユーザーだけでなく、ディストリビュータからの問い合わせも多く、現在パッケージでの発売を進めている」(楳本部長)という。

 いち早くダウンロード販売に力を入れたことで、ダウンロード版がパッケージ版をけん引するまでに成長したようだ。(武井美野里)

パッケージの見開きでデフラグをわかりやすく説明する「Diskeeper 2010 Pro Premier」
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