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申告ソフト、弥生のシェア6割目前 12月にリリースした新版が奏功

2010/01/28 16:51

週刊BCN 2010年01月25日vol.1318掲載

 2009年12月のビジネスソフト市場は、36アイテムを合算したソフト全体の販売本数が前年同月比89.5%、金額が88.2%と引き続き前年割れとなっている。昨年10~11月は、「Windows 7」が市場のけん引役を担っていたが、ここへきて需要が落ち着いている。

 厳しいビジネスソフト市場のなかで注目したいアイテムが、年明けの1~2月が需要のピークに達する申告ソフトだ。ちなみに、申告ソフトを開発・販売する各メーカーの年末商戦期の12月は、ほぼ例年並みの荷動きとなり、さざ波レベルの序盤戦となっている。

 申告ソフトの月別販売本数比率は、1~2月の2か月間で年間総販売量の約4割、1~3月の3か月間でみると約6割を占める。さらに詳しくみれば、09年1年間では、1月の販売本数比率が22.3%、2月が23.2%、3月で16.0%となっている。このため、例年各社とも11月頃から新バージョンをリリースし、需要期となる年初にシェア争いが激化するのが普通だ。

 現在、参入ベンダーは20社弱。販売本数のメーカー別シェア推移を見ると、弥生が圧倒的な強みを発揮し、トップシェアを維持する展開となっている。12月は新版の「やよいの青色申告10」を発売し、シェアが59.6%と6割台が目前に迫っている。かつて、申告ソフトの市場を築いた“老舗”のソリマチは出遅れている。

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