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ソースネクスト セキュリティソフト「ブランドの確立」目指す ウイルス検出率の高さをアピール

2010/01/14 18:45

週刊BCN 2010年01月11日vol.1316掲載

高沢冬樹・ゼネラルマネージャー
 ソースネクスト(松田憲幸社長)は、「ウイルスセキュリティZERO(ZERO)」がこれまで強みとしてきた「安くて軽い」に加え、「ウイルス検出率が高いことを認識してもらうよう、ブランドを確立する」(高沢冬樹・技術戦略室兼アドミニストレーショングループゼネラルマネージャー)戦略を打ち出している。

 「ZERO」は、英「Virus Bulletin」誌の調査で、感染力が強いと判定された「ワイルドリスト」に登録されているウイルスをすべて検知し、誤検知も一切ない製品に贈られる「VB100 award」を2009年に数回受賞している。高沢マネージャーは、「性能についてはトップ10以内の上位のウイルス検出率だ」と胸を張る。

 他社製品と比べて価格面で優位に立ってきた「ZERO」だが、従来は性能面で評価が低かったため、製品の継続的な強化と店頭での「啓発活動が必要」(高沢マネージャー)と話す。「原点に立ち返ることが重要で、分かりやすさを実直に伝えていく。単に宣伝するだけではあまり正しく伝わらない」。同社はパッケージデザインを重要視しており、さらに工夫を重ねるほか、サポートの充実やウェブサイトの見直しを進めていく方針だ。

 セキュリティソフト市場は、トレンドマイクロが首位を独走するなか、激しいシェア争いを繰り広げている。BCNランキングでみると、ソースネクストは2009年1月から11月の販売数量が前年比割れを記録し、11月単月では、前年比50%以上の落ち込みとなっている。とはいえ、高沢マネージャーは楽観的な見通しを立てており、「ボーナス商戦での切り返しも考えられる。もう少し長期的な視点で見る必要がある。市場はじわじわと拡大している」という認識だ。「売れ方の多様化」も影響していると分析。チャネルの幅広さを強みとしており、AmazonなどWebでの販売やイオン、イトーヨーカドーといったスーパーなどでの売れ行きは好調だという。

 同社は、「Windows 7」に大きな期待を寄せている。自社サイトに「誰でもカンタン Windows 7引越術」を開設したほか、「Windows 7」対応のラインアップ充実を前面に押し出すマーケティング活動を展開しており、OSの乗り換えやPCの買い替えによる相乗効果も狙っている。(信澤健太)

「ウイルスセキュリティZERO」
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