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<Close UP New Products>No.17 LED採用液晶テレビ(中) 「LED AQUOS」が品薄状態 「手の届く価格」で消費者の心をつかむ
2010/01/14 16:51
週刊BCN 2010年01月11日vol.1316掲載
都心の家電量販店で「注文が殺到している」(ビックカメラ有楽町店本館1F・ビジュアルコーナーの矢島純一主任)というシャープの「LED AQUOS」。首都圏のある大型家電量販店の展示スペースには、「エコポイント対象の薄型テレビのなかでもトップクラスの販売実績で、全国的にも品薄――」といった内容の告知が貼りだされている。実際に予約で販売する状態で、品薄状態にあるのはどこの量販店でも同じだ。
「LED AQUOS」の価格は、40V型で25万円前後。同サイズのエントリーモデルの価格とは、7万円前後の開きがある。しかし、その価格は決して非現実的なものではない。「ちょっと奮発してみようか」というユーザーの心をつかんでいる。
ある量販店の店員の見方は、こうだ。消費者が「LED」と聞いて、まず思い浮かべるのは、最近ポピュラーになってきた「LED電球」。店頭価格は4000~5000円前後と、一般の電球に比べると非常に高価だ。あらかじめ「LEDは省エネだけれど高い」と知っている消費者は、LED採用の液晶テレビと聞けば、まず「省エネで、いいものだけれど、高い」と思う。そのうえで「LED AQUOS」の価格をみれば、予想に反して、決して手の届かない価格ではない。さらに、200万対1という高いコンストラスト比による高画質という性能がある。これらが総合的に評価され、結果として人気を集めているというのだ。
LEDは、少ない電力で効率よく発光することから、「液晶テレビのバックライトとしては理想的」(シャープの中村恒夫・執行役員)とされる。まだLED液晶テレビを発売していない大手テレビメーカー関係者も「LEDはいいことづくめ。コストが下がれば、液晶テレビのバックライトがLEDになっていくのは自然の流れ」という。
シャープは、2010年以降、さらにLED採用モデルの投入を加速させる計画で、2010年内には録画機能搭載の「ブルーレイAQUOS」への採用を示唆している。ビックカメラの矢島主任は、「他のメーカーが製品を投入すれば、よりLEDの認知度は上がり、話題にもなる」と期待する。
・(下)に続く
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