店頭流通
(社)全電協 デジタルと通信をアドバイスする検定
2010/01/07 18:45
週刊BCN 2010年01月04日vol.1315掲載
酒井弘毅・理事 検定運営委員長 |
今回は旧検定のリニューアル後、初の試験だ。「まずは世の中に、『テレコムアドバイザー』という資格取得者を輩出することを目的に、約700名の合格者を出したい」(全日本電気通信サービス取引協会の酒井弘毅理事)考えだ。
第1回の今回は、東京と大阪で試験を実施するが、今後は他の地域でも受けられるように検討するほか、「ある程度の人数が集まれば企業や、学校など団体ごとで受験できるようにしたい」と、受験機会を増やす取り組みを行っていく。「ゆくゆくは年に2回開催することも視野に入れる」など、取得者数の拡大を目指す。
テレビやレコーダー、PCやゲームの無線対応が進み、また高速通信サービスが増えてきたことで、ひと昔前とは違ったハードウェアの使い方ができるようになった。しかし、ハードウェアと通信が多様化する一方で、一般消費者は、どの通信キャリアを選べばメリットがあるのか、どの製品を使うと便利なのかがわかりにくく、選択が難しくなっている。こうした背景に加え、今後さらに新しいサービスや製品が増えてくることから「通信の知識は、ハードウェアの販売で今後ますます求められていく」のは確実。家電量販店の店員や通信キャリアの販売員などが「テレコムアドバイザー」を取得することで、自身や販売店の強みとして生かしてもらうことを目指す。
「テレコムアドバイザー」の検定内容は、メーカー名やキャリア名を伏せずに、実在する製品を出題している。こうすることで、本当の意味で各種通信キャリアの特徴や料金設定を把握し、ハードウェアメーカーやキャリアにとらわれず、それぞれのユーザーに適したものを提案できる人材の育成を目指している。
さらに、まったくデジタル製品に興味がない人に、最近のデジタル製品でできることを分かりやすく伝え、新たなニーズを掘り起こしていく役割を担うとともに、購入者自ら「テレコムアドバイザー」の知識を身につけることで、「賢い消費者」になることも期待している。(田沢理恵)
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