店頭流通

「カメラのキタムラ」東京・玉川高島屋店 フォトブック販売数で1200店の頂点目前

2009/12/10 17:00

週刊BCN 2009年12月07日vol.1312掲載

 「カメラのキタムラ」を展開するキタムラ(武川泉社長)が、重点施策として注力する「フォトブック」の需要が拡大している。同社の今年度(2010年3月期)中間期のフォトブック売上高は7億6000万円で、前年同期に比べて5倍近い伸びを示している。「カメラのキタムラ」全国1200店のうち、フォトブック月間販売数でベスト5に入っている東京・玉川高島屋店は、今年度(2010年3月期)の全国ナンバーワン獲得がみえてきた。

多賀直也 東京・玉川高島屋店店長
 東京・玉川高島屋店の多賀直也店長は、フォトブックを「月に500冊くらいのペースで販売している」と、誇らしげに語る。昨年は、「月に100冊くらいだった」が、この1年で一気に需要が拡大。今年度は、全店舗の頂点に立つ勢いだ。

 同店は、東急田園都市線・大井町線二子玉川駅駅前の玉川高島屋ショッピングセンター南館5階にある。小さな子ども連れの家族からシニア層まで、さまざまな客層が時間帯に関係なく訪れる。

 フォトブックコーナーは、メイン通路はもちろんのこと、店内の数か所に設置。「以前は一つの場所に固めて置いていた」が、今はあらゆる場所で目につくようにしている。多賀店長は、「デジカメのショット数は確実に増えているが、その一方で紙焼き写真は減っている」ことから、「プリントの付加価値を上げて、伝えていかなければならない。その一つがフォトブック」として、販売強化に力を注いでいる。

 キタムラは、フォトブックの新製品としてこの上期に、携帯ストラップ型を投入し、500円で気軽に試せるようにしたほか、キャラクターデザインを追加。また、携帯電話から画像を送ることでフォトブックが作成できる「ケータイフォトブック」に、人気モデル「益若つばさ」がプロデュースしたデザインを取り入れて若い母親層の開拓を目指すなど、需要喚起を図っている。

 今後は、古い写真をデータ化してフォトブックにしたり、胎児の超音波写真をデータ化する「おなかのフォトブック」など、アナログ写真を手間なくフォトブックにできるようにする計画。こうした製品および販売強化を図ることで、フォトブックの売上高を来年度(2011年3月期)までに50億円に拡大する狙い。2012年3月末に100億円にすることを目標としている。(田沢理恵)

玉川高島屋ショッピングセンター南館5階(東京都世田谷区)の「カメラのキタムラ」
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