Close UP New Products

<Close UP New Products>No.11 「録画ができるテレビ」(中) ユーザーの反応 シニア層の心掴む

2009/11/26 16:51

週刊BCN 2009年11月23日vol.1310掲載

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 BCNランキングによると、薄型テレビ市場のなかの録画対応機の販売台数比率は、2008年10月時点で6.0%だったが、今年10月に18.1%に拡大。市場全体の2割に迫っている。今年の冬商戦では、録画機能付きテレビの商品数が拡大、売り場での注目度も高まっている。

 売り場では、薄型テレビを購入するついでに、レコーダーの購入を検討する人や、普段はそれほど録画しないので、テレビに録画機能が付いている程度で十分というレコーダーのライトユーザーに受けているようだ。

 BCNランキングをもとに録画対応/非対応機の平均単価(税別)を比較してみると、液晶(30~40型未満)では5万円の差。単価アップにも繋がっている。プラズマ(40~50型未満)では、録画対応/非対応がほぼ同水準で、“付加価値と同時にお得感”を訴求できる。店頭では、電卓を叩きながら、店員が各メーカーの「録画ができるテレビ」と、テレビとレコーダーを足した価格を比較するという光景がみられる。

 録画タイプ別で人気が高いのはBDレコーダーを搭載しているタイプで、36.3%(10月のBCNランキング)を占めている。これに該当するのは、現在のところシャープの「AQUOS DX1」「同 DX2」のみ。シャープの製品は、HDD内蔵タイプで先行していた日立製作所や東芝などより後発だが、BD録画ができるテレビとして人気が高い。大手家電量販店の店員によると、「テレビ本体にビデオテープを入れて録画する『テレビデオ』に似た感覚が受けていて、とくにシニア層に人気が高い」という。

 薄型テレビは、高画質化や多機能化で付加価値を高めてきたが、録画機能付きテレビも付加価値として受け入れられてきている。アナログ放送の停波に伴い、家庭での地デジ対応が迫られるなかで、往年の「テレビデオ」感覚が、一定の需要を捉えているようだ。

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