Close UP New Products

<Close UP New Products>No.8 「Windows 7」関連製品(中) 量販店の感触

2009/11/05 16:51

週刊BCN 2009年11月02日vol.1307掲載

 マイクロソフトが満を持して投入した「Windows 7」。メーカー各社は立て続けに「Windows 7」搭載PCを発表した。

初心者の需要喚起がカギ

 ピーシーデポコーポレーションの島野孝之・狭山本店上級執行役員上級店長は、VistaやXP搭載PCが「壊れたから新しくPCを買う」というケースが全体の半数を占め、3割が発売を待ち望んでいた層だと分析する。「タッチパネル方式や、Vistaよりも速いというところ」が訴求のポイントになっているとみており、「Windows 7は発売の直近2週間前で一気に盛り上がりをみせてきた」と話す。

 ソフマップではVistaの評判がよくなかったという反動で、「立ち上がりは悪くない」(中島昌治・店舗営業本部営業部秋葉原本館4FWindows本体担当)印象だ。とくにPCにあまり詳しくない初心者ユーザーの間で「Vistaは遅い」という認識が定着しており、それがWindows7の販売を後押ししているという。一方で島野・上級店長は「パーツ店ではむしろCorei5やCorei7に注目が集まっているのではないか」という見方をしている。

 メーカー各社のラインアップでは、ソニーの「VaioーXの評判がよい」(島野・上級店長)様子で、「モバイルブックとネットブックの中間モデル」(中島・Windows本体担当)であるところが受けているという。

 PCはエコポイントの対象外のため、白物家電に売り上げが奪われてしまったということもあり、巻き返しのために販促には力を入れている。ソフマップは、使い古したPCを下取りし、新しく購入した「Windows 7」搭載PCへデータ移行する出張サービス「買い替えサポートパック」などを揃える。

 年配層ではPCに詳しくないために「VistaやXPのままで済ますケースがある」と、島野・上級店長は指摘する。初心者には説明員を付け、製品紹介やサポートに努めるようにし、売り上げを伸ばしたい考えだ。中島・Windows本体担当は、初心者を中心に「XP、Vistaのユーザー層が買い替えを考えているかどうかで売り上げが変わってくる」という見方をしており、潜在的な需要をいかに喚起できるかがカギとなりそうだ。

「Windows 7」の発売を控えたピーシーデポ・狭山本店のPC売り場(10月20日撮影)
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