店頭流通

東芝 55V型「CELLレグザ55X1」12月上旬に発売

2009/10/22 18:45

週刊BCN 2009年10月19日vol.1305掲載

 液晶テレビメーカーとして「時代の要請に応えたコモディティ製品を出し続けるという使命はあるが、新しいものも生み出さなければならない――」(大角正明・東芝デジタルメディアネットワーク社社長)。同社が温めてきた「CELLプロセッサ」を搭載したテレビが、いよいよ商品化される。

 国内最大の電機/ITの総合見本市「CEATEC JAPAN2009」の開催日前日、「CELLレグザ」一色にした同社ブースで、記者会見を開催し、新製品「CELLレグザ55X1」を満を持して公開した。

 12月上旬に発売する「CELLレグザ55X1」は、同社の液晶テレビの最大サイズである55V型で、価格は100万円前後を想定する高級機種だが、販売台数目標には「1か月1000台」(大角社長)と、強気な数字を掲げた。

 大角社長は「ミドルクラスに落とし込む時期は最長でも1年」と、早期に普及レベルを投入する計画を示した。今回発表したスペックをフル搭載したモデルではないが、「CELLを搭載したテレビがスタンダード化する時代が来ることを確信している」と強調した。

「CEATEC JAPAN 2009」開催日前日に発表した「CELLレグザ55X1」。同製品を紹介する大角正明・東芝デジタルメディアネットワーク社社長

 「CELLレグザ」は7~8月から取引先にプロトタイプを公開したが、「特に流通関係者からの期待が高かった」ことから、大角社長は「コモディティ製品だけでなく、今までにないテレビをプロモートする必要があると確信した」という。今後は、海外展開を視野に入れ、2010年から米国を一つのステップとして、欧州向けの販売も行っていく。

 「CELLレグザ55X1」は、バックライトにLEDを採用した液晶テレビ本体のモニタ部と、地上デジタル×11、BS・110度CSデジタルチューナー×3、地上アナログ×1の合計15基のチューナーと3TBのHDDを内蔵したチューナー部で構成。約26時間分の番組を最大8チャンネル分保存しておける「タイムシフトマシン」機能などが特徴となっている。(田沢理恵)
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