Close UP New Products

<Close UP New Products>No.5 動画機能付きデジタル一眼(中) 売り場の見方

2009/10/13 16:51

週刊BCN 2009年10月12日vol.1304掲載

今後の発展に期待の声高まる

 「ムービー一眼」を謳うパナソニックの「GH1」や新製品の「GF1」は、動画撮影ができるデジタル一眼レフのなかで、他モデルとは一線を画している。キヤノンやニコンの場合、動画撮影の際にピント合わせなどのテクニックが必要だが、パナソニック製一眼は初心者にもやさしい。

 さらにパナソニックの「GH1」や「GF1」は、動画の記録フォーマットとして、ハイビジョン対応のビデオカメラが多く採用しているAVCHDに対応していることもキヤノンやニコンにはない特徴。この規格は、撮った動画をBDなどに保存しておきたいという場合に便利で、AV機器との親和性が高い。

 一方、キヤノン「EOS Kiss X3」の動画記録形式はMOV、ニコン「D5000」はAVI形式。どちらもHDMIケーブルでカメラ本体とテレビを接続して動画を鑑賞することはできるが、BDやDVDに保存する場合、パソコンで保存形式を変換するなどの編集作業が必要になるのだ。

 量販店の売り場からは、「売れ筋のキヤノンやニコンのエントリーモデルが今後、AVCHDに対応することに期待している」という声もあるが、キヤノンの製品は、「ビットレート(秒あたりのデータ転送速度)に制限がある」(久間賢治・キヤノン イメージコミュニケーション事業本部カメラ開発センター主席研究員)ことから、現在はAVCHDには対応していない。

 「カメラのキタムラ東京・日本橋店」では、デジタル一眼レフで最も売れているという「EOS Kiss X3」の特徴を説明する際に、「画質がきれいな点、液晶モニタの見やすさ、レンズの種類が豊富」を評価する一方で「動画撮影機能は、ビデオカメラの代わりにはならない」(吉田浩明・店次長)ということを来店者に説明している。

 デジタル一眼レフの動画撮影機能は「これから発展する余地がある」というのが売り場の見方だ。

カメラのキタムラ東京・日本橋店。5月の改装後、女性客が増えたそうだ
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