店頭販売奮闘記
【店頭販売奮闘記】日本ヒューレット・パッカード(下) HPの知名度は想像以上に低かった
2009/10/07 18:45
週刊BCN 2009年10月05日vol.1303掲載
量販店での販売促進に奔走するなかで実感したのは、「HPの知名度がわれわれの想像以上に低かった」こと。同社のブランドは、パソコン、プリンタともに世界的な知名度は高いものの、「日本ではあまり知られていない」。さらに、「過去に店頭販売から撤退したという大きな傷を残している」ため、再参入に対し、不安を抱いていた販売店もある。こうした背景もあって、売り場のスペースを確保するまでは「本当に苦労した」というのが本音だ。
当初は、店頭に1~2台を置いて値札を付けるだけだったが、「製品を置いただけでは売れない」。順次、展示台やPOPなどを揃えた。これらに加えて重要視しているのは、「基本的なことだが、カタログは絶対に切らさない」こと。店頭には、初心者からパソコンに詳しい上級者まで、さまざまな人々が来店する。そのなかで、店員が対応できない状況でも、客に製品が伝わるようにするためだ。
再参入から1年4か月の間に、携帯キャリアからコラボレーションしたいという声や、同社のPCをゲーム売り場にデモ機として置きたいという声がかかるなど、「やっと店頭で浸透してきた」と、徐々に成果が出てきた段階だ。
店頭で製品を販売していくからには、「メーカーとしての立場ではなく、一般消費者の立場になって考えていかなければ、うまくいかない」と、肝に銘じている。(田沢理恵)
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