Close UP New Products

<Close UP New Products>No.3 WiMAX搭載パソコン(下) ディストリビュータの動向

2009/09/29 16:51

週刊BCN 2009年09月28日vol.1302掲載

 7月に商用サービスが始まったWiMAXだが、搭載PCはラインアップが充実しておらず、ディストリビュータでは手探りの状態が続いている。

実績乏しいが商材として期待大

 丸紅インフォテックでは、「メーカーが本格的にWiMAX製品を展開していない状況だから、ほとんど販売実績がない」(神田秀樹・MD・販売推進本部UMPC推進室キャリア企画課長兼MD1部ハードウェア1課課長補佐)と話す。現状で取り扱い実績があるのはソーテックのみで、各メーカーからの製品投入が加速することを期待する。また、普及に弾みをつけるためには、「サービスエリアが全国区になることが不可欠」(同)と強調する。

 丸紅インフォでは、WiMAX搭載PCについて「ネットブックが中心になる」(同)とみている。そこで、同社が独占的に扱うアスースと連携し、アスースのWiMAX搭載ネットブックを「需要が盛り上がれば、いつでも投入できるように態勢を整えている」という。

 ダイワボウ情報システム(DIS)は、コンシューマ向けには家電量販店のみにPCを販売している。DISにおいての実績はまだないが、「今後、需要は確実に増える」(青井正則・首都圏・関東営業本部広域営業統括部副部長)と予測する。

 現状では利用できるエリアが少ないものの、3.5Gの携帯電話よりも大容量の通信が可能で、同じWiMAXでも通信カードを使うよりもPCのほうが簡単に利用できるというのが理由だ。そのため「商材として非常に期待している」(同)と強調する。

 搭載PCでは主力の法人向け販売でも、例えば卸先企業での社内販売で個人が購入するといった需要も想定している。

 その場合には、ハードやソフトの仕様を設定する自社のカスタマイズセンターを活用する。WiMAXの設定を事前に行ったり、ユーザーが希望するハード、ソフトの仕様にカスタマイズすることで「独自色を出す」(同)としている。

UQコミュニケーションズの会見では各社のWiMAX搭載PCを紹介した(09年6月)
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