頂上熱戦

【頂上熱戦】「BDレコーダー」(下)

2009/09/18 18:45

週刊BCN 2009年09月21日vol.1301掲載

 本連載「頂上熱戦」では、2社のIT・家電メーカーに“同じ内容の質問”を投げかけ、その回答を紹介する。(上)では「製品戦略」を、(下)では「販売戦略」を問う。

Question. 販売戦略は?

【共通質問事項】
(1)現在、店頭でどのように製品をアピールしているか (2)今後の拡販施策は? (3)今後の販売目標は?



Answer.シャープ

(1)【店頭アピール】当社のレコーダーと液晶テレビ「AQUOS」を「AQUOSファミリンク」で連携することで、コンテンツにマッチしたコントラスト・階調を表現できることや、簡単に録画機ができるなどの利便性を訴えている。そのほか、ダブルチューナーの活用方法も提案している。先に録画する番組の終了時刻と、次に録画する番組の開始時刻が3分前後重なってしまっていることがあるが、シングルチューナーでは、この重なった部分の録画はできない。しかし、ダブルチューナーであれば、裏番組の録画だけでなく、番組がわずかに重なった場合にも対応できる。これを説明するために、店頭では新聞のテレビ欄をお客さまに見せて説明するようにしている。

(2)【拡販施策】アナログ放送停止により、アナログチューナーのみを搭載した機器では録画ができなくなることがあまり知られていない。地デジ放送を録画するためには、レコーダーも買い替える必要があるということを啓蒙し、買い替えを促進していく。また、一部の販売店では、ビデオカメラと一緒に展示して連携機能をアピールする取り組みを行っているが、今後は、ビデオカメラに加え、カメラや携帯電話の売り場にも進出して、連携機能のアピールにさらに力を入れていく。

(3)【販売目標】液晶テレビ「AQUOS」に1台でも多くの「AQUOSブルーレイ」「AQUOSハイビジョンレコーダー」をつけていきたい。「AQUOS」がある限り、レコーダーは売り続ける製品だ。そのため「AQUOS」と同様にシェアトップを獲得していきたい。

居石勘資 AVシステム事業本部 デジタルメディア営業部部長

Answer.ソニー

(1)【店頭アピール】「ハンディカム」やPSP、ウォークマンとつなげられることを、店頭にPOPを置いてアピールしている。広告展開については、ソニーのBDレコーダーといえば矢沢永吉さんというイメージが定着した。新たに篠原涼子さんに加わってもらった。今後もしっかりプロモーションしていくことで幅広い層に訴求していく。

(2)【拡販施策】テレビとレコーダーのメーカーを揃えたいという消費者の意識は、いろいろな調査のなかで高い数値で現れる傾向がある。しかし、テレビが他社製品であっても当社のレコーダーと接続することで、高画質回路「クリアス」による高画質を実感できるというメリットがある。これに加えて、テレビもレコーダーもソニー製で揃えれば、「ブラビアリンク」で連携が図れるだけでなく、「ルームリンク」機能に対応した機種を組み合わせれば、さらに利便性を高めることができる。例えば、レコーダーが置いてあるリビングと置いていない寝室で、録画した二つの番組をそれぞれ再生することが可能だ。こうした多くの機能をお客さまに説明するためには、販売店向けに勉強会を開催し、啓蒙していくことに尽きると考えている。

(3)【販売目標】デジタル放送が録画できる機器の普及率は20%強程度。この状況で、アナログ放送停波までの期間は2年を切っている。こうした情勢で、今年の年末は、テレビなどのエコポイントが追い風になるとみており、需要拡大の一つの山になるはず。当社は、国内BDレコーダー市場でシェア30%は確保し、トップを狙う。

北野真也 ホームAVマーケティング部 ホームビデオMK課統括課長
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外部リンク

シャープ=http://www.sharp.co.jp/

ソニー=http://www.sony.jp/