店頭流通
<特別企画>キューアンドエー 情報家電が体験できるモデルハウスをオープン
2009/07/13 18:45
週刊BCN 2009年07月13日vol.1292掲載
「Q&AコンセプトハウスNEXT」は戸建住宅を借り上げた施設で、2階建てプラス地下室の構造だ。1Fがリビング、ダイニングルーム、2Fは和室、洋室が主な間取り。2Fには研修ルームも設けた。地下室はシアタールームになっている。
リビングは、子育てが終わった中高年を想定した造りで、42V型液晶テレビ、BDやDVDレコーダー、5.1chのサラウンドシステム、小型デスクトップPCなどを設置。BDソフトや地上デジタル放送のハイビジョン映像を大画面で楽しめるほか、5.1chサラウンドの音声も体験できる。また、テレビをディスプレイ代わりにしてPCを使うことも可能だ。
リビングの脇には20~30代の家族を想定したコーナーを設けている。32V型液晶テレビ、光ファイバーの映像サービスのSTB(セットトップボックス)、家庭用ゲーム機、デスクトップPCなどを配置した。
8畳の和室は一人暮らしのお年寄りの暮らしをイメージした部屋で、ブラウン管のアナログTVや地デジチューナー、テレビ電話、緊急地震速報の報知端末が揃えられている。
洋室は20~30代の一人暮らしの男女や中・高校生の子供部屋の設定。広さは7畳ほどで、26V型液晶テレビや家庭用ゲーム機、5.1chのワイヤレスヘッドホンなどを備える。
5.5畳の地下室はプロジェクターを天井に設置し、家庭用ゲーム機でBDソフトを再生して壁に映し出すホームシアターに仕立てた。
通信回線には光ファイバーを利用。PLC(高速電力線通信)を使って各部屋に分配し、機器をネットワークと結んだ。一部のデジタル家電では、機器間の情報のやりとりに無線LANを利用している。
PCやデジタル家電、通信インフラなどはNECやシャープ、東芝、NTT東日本などが提供した。協力メーカーは今後増やしていきたい考えで、携帯電話を使ったシステムの導入なども計画している。
同社では一般の人が自分の家を重ね合わせながらデジタル家電を体験したり、メーカーが個人宅での利用場面をイメージできる設備として利用してもらうほか、自社の訪問サポートスタッフが実際に作業する環境に近い研修施設として利用する。
「PC以外のデジタル機器が家庭で一般的になり、当社のサポートサービスがどれだけ対応できるのかを実際の家で検証し、最高のサービスを提供できるようにするのが目的」と平尾千秋・副社長兼事業統括本部長は狙いを説明する。
スタッフの研修では玄関や各部屋など、9個のモニターカメラを設置しており、訪問時からお客さんへの対応、実際の作業風景を記録し、スタッフ一人ひとりのサービス向上につなげる。例えば、玄関でお客さんにきちんと挨拶ができているか、和室では敷居を踏んだりしていないかといった項目をチェックする。また、大画面の薄型テレビがどれくらいの重量なのかを実際に体感してもらうことで、移動作業などがスムーズにできるようにする。
「サポートサービスは品質が差異化のポイントになる。そのため、スタッフの技術もマナーも高水準に引き上げることが最も重要」と平尾副社長は強調する。研修は毎月実施しており、これまで50人以上が参加した。同社では今後も受講するスタッフの数を積極的に増やしていく考えだ。
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