店頭流通

ハイビジョンの高音質を堪能 ラック型サラウンドシステムの売れ筋は

2009/01/12 16:51

週刊BCN 2009年01月12日vol.1267掲載

 ハイビジョンは、画質が良いという点に焦点があたっているが、実は音質も優れている。サラウンドシステムを設置すれば臨場感溢れる音を味わうことができるのだ。「BCNランキング」をもとに、ラック型サラウンドシステムの売れ筋をみていこう。

テレビと同じメーカーで揃える

クリックで拡大 ラック型サラウンドシステムは、テレビメーカーが販売している製品が多く、価格は10万円前後。決して安価とはいえないが、場所をとらず、簡単に設置できるメリットがある。2008年11月の「BCNランキング」をもとに、販売台数ランキングのトップ3をみていこう。

 1位はパナソニック「SC-HTR210-K 3.1chラックシアター」で、37-42V型の薄型テレビに適したサイズ。フロント左右、中央のスピーカーとサブウーハーを備えた3.1chスピーカーだけで構成されているが、後方にもスピーカーがあるような感覚を表現できる「ドルビーバーチャルスピーカー」を搭載、臨場感のあるサウンドが楽しめる。また、音量が気になる深夜の視聴に適した「ウィスパーモードサラウンド」によって、小音量でも臨場感を味わうことができる。

 テレビとの接続は、HDMIケーブルと光ケーブルで繋ぐだけなので簡単だ。DVDレコーダーともHDMIケーブルで繋ぐ。パナソニック、シャープ、ソニーのラック型サラウンドシステムは、テレビのリモコンで各AV機器を操作できる「リンク機能」に対応しているので、同じメーカーでテレビやレコーダーを揃えれば、テレビのリモコン一つですべてを操作できる。

 パナソニックの場合は「VIERA Link」に対応したテレビと接続すれば、テレビのリモコンで電源、音量調節などが操作できるほか、電子番組表の情報に応じたサウンドモードの自動切り替えも可能。サウンドモードは「スタンダード」「スタジアム」「ミュージック」「シネマ」「ニュース」の5種類を備え、視聴中の番組に適したモードが自動で選択される。

テレビメーカー純正品がトップ5

 2位はシャープ「AN-ACD2 AQUOSオーディオ」で、37-42V型用。原音を忠実に再生する同社独自の技術「1ビットデジタルアンプ」を搭載し、よりクリアな音質を再現できる。また、フロント左右とサブウーハーの2.1chスピーカーで、仮想的に5.1chサラウンドを再現できる「ドルビーバーチャルスピーカー」を搭載している。

 「AQUOSファミリンク」に対応したテレビと接続すれば、テレビのリモコンで電源、音量調節などができるほか、電子番組表の情報に応じたサウンドモードの自動切り替えができる。サウンドモードは、「スタンダード」「シネマ」「ニュース」「ミュージック」「スポーツ」のなかから、視聴中の番組に適したモードが自動で選択される。2機種ともHDMIケーブルと光デジタルケーブルを各1本同梱している。

 3位は、1位のパナソニック「SC-HTR210-K」と同じシリーズで、42-52V型用の「SC-HTR310-K」がランクインした。これらは、サイズが異なるだけで、機能は同じ。

 そのほか、5位までにランクインした製品は、すべてテレビメーカーの製品だが、ヤマハやオンキヨーなどの音響機器メーカーもラック型のサラウンドシステムを販売している。テレビメーカーの純正ではないサードパーティーの製品でも、リンク機能の一部を使える製品もある。例えば、ヤマハの「YRS-1000」は、パナソニック、シャープ、ソニー、東芝、日立製作所、三菱電機のテレビとHDMIケーブルで接続すると、テレビのリモコンで電源や音量調節ができる。

 ラック型のサラウンドシステムの良さは、省スペースで簡単に高音質な視聴環境を構築できること。音響機器に詳しくない人でも手軽に楽しめるオススメのシステムだ。(田沢理恵)
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