店頭流通
イメーション BDメディアが5倍以上の伸び 小冊子の展開など販促強化も
2009/01/05 18:45
週刊BCN 2009年01月05日vol.1266掲載
「追い風が吹いている」と、イメーションの長野京一・メディアグループスペシャリストは好調さを肌で感じている。BDレコーダーが各メーカーから盛んに発売されたため、BDにシフトするユーザーが増えたことがメディアの販売の押し上げ要因。それだけではなく、コンシューマにBDの優れている点を認識させるという同社の販促活動が“追い風”を呼び込んだとみられる。
同社のメディアが陳列されている棚には、使い方やQ&A方式による説明など、BDを理解させるための小冊子が並べてある。POPでも、BDに関する分かりやすい説明を記述している。ほかにも防犯対策を踏まえた「レジまでカード」と呼ばれるアイテムも用意している。
こうした取り組みが「家電量販店で好評だったのではないか」とみている。というのも、ユーザーがBDメディアを購入するにあたって、パナソニックやソニーなどBDレコーダーメーカーのブランドを購入するケースが多いといわれているからだ。「BDレコーダーと同じブランドのメディアを使えば再生互換性などの問題が起きない」という意識をもつユーザーが少なくない。こうした意識を払拭するために「BDレコーダーの色がない分、逆にメディア専業メーカーとして“マルチ対応”を押し出していく」方針を採用。BDレコーダーの“ついで買い”だけでなく、リピーターを促すために売り場の強化を図ったわけだ。
拡販を図った製品は、2層(DL)のBDメディア。「価格設定に力を入れた」という。ユーザーから「BDメディアは高い」と認識されていることから10枚パックなどパッケージ化することで割安感を出した。
年末年始商戦の販売見通しについては、「これまでと同程度の伸びを目指す」と、前年比5倍以上の販売を見込む。09年については、「パソコンでもユーザーがBDメディアを活用することを促していきたい」考えで、パソコンを介した映像用途やデジタルカメラ画像のBDメディア保管などを促進するための策を模索する。
現段階では、ユーザーのほとんどがテレビ番組などを録画するためにBDメディアを購入するといわれている。当面は、この用途が主流との見方が強いが、加えてパソコンの用途で活用することにユーザーの関心が高まれば、新しい需要を掘り起こせる可能性は高いといえそうだ。
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