店頭流通
BDレコーダー 三つ巴のシェア争い パナソニックが一歩リード
2008/11/03 16:51
週刊BCN 2008年11月03日vol.1258掲載
パナソニック、ソニー、シャープの3社がシェアを争うBDレコーダー。9月のメーカー別販売台数シェアでは、ソニー、シャープを抑えてパナソニックが40.4%でトップを獲得した。「BCNランキング」をもとに注目のBDレコーダーの最新動向についてまとめた。
「ブルーレイDIGA」が上位占める
メーカー別のシェア推移をみると、2008年初めはソニーが6割を占めていたが、4月になって低価格機を投入したパナソニックが一気に首位を奪取した。その後、4-6月にはソニーとパナソニック2社のトップ争いが激化。その一方で、シャープが徐々にシェアを拡大してきた。その結果、7-8月は三つ巴の戦いが繰り広げられることになった。そして、次世代DVDの覇権争いやダビング10の運用開始、オリンピック需要などが落ち着きをみせた9月、他社に先駆けて新製品を発売したパナソニックが40.4%でシェア1位を獲得。2位は29.4%でシャープ、3位は28.4%でソニーとなり、パナソニックが一歩リードする展開となった。カラーバリエーションモデルを合算した9月のシリーズ別販売台数シェアでは、1位はシャープの「BD-HDW22」で、シェア15.9%を獲得した。08年7月発売の「AQUOSブルーレイ」シリーズ3モデルのなかで、250GBのHDDを搭載したエントリーモデルにあたる。
3位のパナソニック「DMR-BR500」は、08年3月発売で、250GBのHDDを内蔵するモデル。発売から半年が経過し、8万円台と手頃な価格になったことが、シェアを押し上げる要因となっている。また、08年9月に売り出した同社の「ブルーレイDIGA」最新シリーズでは「DMR-BW730」が2位、「DMR-BW830」が4位にランクインした。売れ筋のトップ5のうち3製品をパナソニックの製品が占めた。
「DMR-BW730」は320GB、「DMR-BW830」は500GBのHDDを搭載。BSデジタルハイビジョン放送の「DRモード」録画時と比較して、フルハイビジョン画質で時間にして5.5倍の長時間録画ができる。また、08年12月からサービスが開始される予定の「アクトビラ・ダウンロード」にも対応。映画などをHDDにダウンロードしてディスクに保存できる。
ソニー、シャープの動きに注目
年末商戦に向けてソニー、シャープも新製品を投入する。ソニーは、9月27日に新開発の高画質回路を搭載したBDレコーダー6機種を発売した。高いクォリティの映像とサウンドを楽しめる「Xシリーズ」、ハイビジョンビデオカメラとの連携を重視した「Lシリーズ」、ハイビジョン番組を手軽に録画できる「Tシリーズ」で構成している。シャープは「AQUOSブルーレイ」シリーズでシングルチューナータイプの「BD-HD22」を10月20日に投入、VHSビデオ一体型の「BD-HDV22」を11月25日に発売する予定。これから年末に向けてパナソニック、ソニー、シャープの3社を中心とするBDレコーダーのシェア争奪戦が本格化しそうだ。(岩渕恵)- 1