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ソニー ブルーレイの新製品を発表 国内・海外で40%のシェア目標

2008/09/15 18:45

週刊BCN 2008年09月15日vol.1251掲載

 デジタル放送普及推進協会(Dpa)は、地上デジタル放送の普及率が50%に達したことを明らかにした。北京五輪が需要増大に大きく寄与。2011年7月のデジタル放送完全移行に向けて着々と準備が進んでいるわけだが、Dpaでは、これからが100%浸透させるための本番と判断している。

 このほどNHKが発表した2008年8月時点での普及状況によれば、地上デジタル放送受信機が約3859万台と前月と比べて101万台の増加。地上デジタル放送対応パソコンの出荷実績が累計120万-130万台といわれていることから、合わせて4000万台に近づいたことになる。こうした状況を受け、Dpaでは地上デジタル放送の普及率が50%に達したとみている。今年3月末の時点では、普及率が44%弱だったという。Dpaの木村政孝・理事技術局担当は、「この6か月間で約6ポイント増えたのは北京五輪が大きく寄与した結果」と分析している。

 薄型テレビの販売価格下落をはじめ、五輪やサッカーワールドカップなどスポーツイベントの開催、DpaのPR活動といった効果で普及率がアップし、アナログ放送からデジタル放送への移行にともなう消費者の対応が進んでいることは関連業界にとって喜ばしいこと。Dpaでも、「普及率は計画通り」(木村理事)としていることから、完全移行に向けた消費者サイドの対応を含めた環境作りが着々と整っていることになる。しかし、一方で「これからが本番」と気を引き締めてもいる。

 というのも、これまで普及率アップをけん引していたのは、新しいカテゴリの製品が市場投入されると、すぐさま購入に走る流行に敏感なユーザーをはじめ、手ごろな価格帯になったことで薄型テレビを購入できるようになった層がほとんどだからだ。残りの50%は、テレビの買い換えが難しい低所得者層とみられるからだ。また、デジタル放送への完全移行を理解していないケースや、どのように対応すべきかが分からない消費者も少なくないはず。そこで、Dpaでは5000円程度で既存のテレビをデジタル放送対応にできる簡易チューナーをアピールするほか、「デジタル放送への移行をきちんと理解してもらうため、各地で説明会の開催を積極化する」方針を示している。

 なお、市場環境についてはワンセグ放送対応の携帯電話が主流になりつつあることや、ノートパソコンでフルセグ放送受信が可能となる周辺機器の登場などにより、消費者のなかには「何もリビングのテレビで視聴しなくてもよい」という機運が高まりつつあるのも現実だ。そういった点では、地上デジタル放送に対応した薄型テレビやテレビ機能付きパソコンの普及率だけでなく、広範囲に統計をとる必要性もありそうだ。また、テレビの地上デジタル化を根付かせるためには腰を落ち着かせて視聴できるようなコンテンツ面の充実も重要といえるだろう。
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