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日立製作所 薄型テレビ9モデルを投入 壁貼りによる利用シーンを提案へ

2008/04/28 18:45

週刊BCN 2008年04月28日vol.1233掲載

 日立製作所は、薄型テレビ「Wooo」の新製品として、3シリーズ9モデルを4月26日から6月にかけて順次発売する。液晶テレビ「Wooo UT」では、最薄部3.5cmの薄さを生かした「壁貼り」を提案。レイアウトフリーを打ち出した訴求によって、液晶テレビの4割を超薄型テレビで占める考えだ。

 日立が投入したWoooシリーズの新製品は、超薄型テレビ「Wooo UT」シリーズに、250GBのHDDレコーダを搭載した新モデルのほか、iVDR録画機能を搭載した新シリーズの「Wooo XV」。さらに、プラズマテレビではフルHDパネルを採用した50インチの「02シリーズ」の3シリーズ9モデル。Wooo UTシリーズの42インチの市場想定価格は44万円前後。プラズマテレビのWooo 02シリーズは最上位モデルが50万円前後となっている。

 新製品発売にあわせて、Wooo UTシリーズによる「日本全国壁貼り計画開始!」を展開。これまでの壁掛け、壁寄せの提案に加えて、壁に貼り付ける形で、より広い空間を演出する提案を開始する。

 「Wooo UTシリーズ購入者のうち約15%が壁掛け、約19%がフロアスタンドを購入しており、テレビの新たな使い方を開始している。だが、壁掛けには工事が必要となるため、踏み出せないユーザーも多い。日本の家屋の約8割に使われている石膏ボードへの対応が必要であり、国内市場向けの提案として、新たな壁貼り用ユニットを用意した。壁の構造を補強をせずに、壁貼りができる」(コンシューマ事業グループマーケティング事業部商品企画本部・吉野正則本部長)という。壁貼りユニットの価格は、可変タイプが1万7500円、固定タイプが9800円。

 だが、同ユニットを利用するには、壁に穴をあける必要がある。「壁に穴をあけたくない場合には、壁寄せスタンドを提供し、UTシリーズによるレイアウトフリーの提案を進めていく」という。

 コンシューマ事業グループ長&CEOの大沼邦彦執行役副社長は、「薄型テレビは、日立のブランドを形成する顔であり、不可欠な事業。超薄型やHDD搭載といった高付加価値製品の創出に力を注ぐ。2008年度は液晶テレビの販売台数の約4割を超薄型テレビとし、経営体質の改善を進めることで、09年度にはテレビ事業の黒字化を見込む」としている。
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