店頭流通
日本HP 春モデルで個人向けPC事業を加速 再参入1年半で事業基盤を確立
2008/02/04 18:45
週刊BCN 2008年02月04日vol.1221掲載
パーソナルシステムズ事業統括モバイル&コンシューマビジネス本部・山下淳一本部長は、過去1年半にわたる日本HPの国内個人向けPC事業を振り返り、「一応の成果を収めたと判断している」とコメントする。
「ノートPCおよびデスクトップPC、一体型PCなど段階的な製品投入によって品揃えを拡充、継続的にビジネスを展開する地盤が整った。次のステップに入る段階にきており、認知度向上、事業規模拡大に向けた取り組みを加速する」と続ける。
東京メトロとの協業により、銀座駅構内にPavilionシリーズを体感できるHP Directplus Stationを2月中旬に開設。これとは別に、1月下旬からは東京、大阪地区でテレビCMを開始し、一般ユーザーの認知度向上を図る。
販売は、直販のHP Directplusと、ビックカメラ6店舗に設置したHP Directplus Stationなどに限定していたが、「個人向けPC事業の規模拡大には、間接販売をうまく活用することが重要」(山下本部長)として、間接販売の強化にも乗り出す。
「速さは美しさの中に」を、08年の個人向けPCのコンセプトとし、デザイン性と操作性、高機能性を前面に打ち出した製品投入を継続的に行う。さらに、「タッチ」をキーワードに、一体型PCおよびノートPCにおいても、抵抗膜方式センサーと電磁誘導方式を一体化した同社独自のペナブルデュアルタッチを、差異化した入力デバイスとして訴求していく考え。
ヒューレット・パッカードは、全世界の個人向けPC市場において、2位以下に10ポイント近い差をつけて約20%のシェアを獲得し首位。「世界の個人向けPCの5台に1台がHP製」(山下本部長)としている。また、パーソナルシステムズ・グループの第4四半期の売上高は、前年同期比30%増、営業利益は70%増となり、「絶好調という言葉が当てはまる」(同)という。「スケールメリットを背景にしたコスト競争力を生かした製品を日本にも投入する」として、日本で遅れている個人向けPC事業の拡大に力を注ぐ。
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