店頭流通
シャープ 新販売店制度「SVPG」をスタート 地域専門店1000店舗が加盟
2008/01/21 18:45
週刊BCN 2008年01月21日vol.1219掲載
「街の電器店」と呼ばれる地域専門店チェーンは、松下電器産業のナショナルショップ、ソニーのソニーショップを除けば、存在自体が有名無実化している。
シャープの地域専門店会であるフレンドショップも同様で、個別店舗に対する支援は行ってきたものの、組織全体としての活動は事実上休止していた。
このほどスタートしたSVPGは、従来の制度に比べて加盟制限を緩和する一方、双方が自立した形での事業推進体制であることを明確化し、同時に系列や月商規模の枠を越えて成長戦略に取り組む地域専門店を支援することを目的とした。
シャープからは、カタログパックや商品POPの提供、仕入れ金額に応じた拡売金の提供のほか、ディーラーサポートセンターやパーツ受注センター、サービス情報支援システムの活用、シャープエレクトロニクスマーケティングの営業拠点において開催している技術研修会「シャープ塾」への参加、新製品情報や販促情報の提供および商品発注を行うシャープまかせてネットの活用などを提供する。
だが、販売促進ツールなどの助成物は有料で頒布し、販売成功事例の共有化なども行う。従来のような一方的な支援体制から、双方向型、自立型を前提とした組織運営が特徴だ。
さらに、対象をフレンドショップだけではなく、他社の系列店舗にまで拡大。年末までに加盟した約1000店舗のうち、3分の1が他社系列店だったとみている。
大塚雅章専務取締役は、「当社が誇るオンリーワン商品を扱っていただく販売網。地域に密着した強みを生かして、バリューを提供できる店づくりを支援する。来年には2000店舗までSVPG加盟店を増やす考え」を明らかにしている。
液晶テレビ「AQUOS」や、スチームオープンレンジ「ヘルシオ」などの有力製品を持つ強みを背景に、地域専門店を戦略的販売ルートに位置づけ、販売量拡大に弾みをつける考えだ。
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