店頭流通

デル 日本発コンシューマPC 世界に先駆けて発表 12月には地デジ対応型も

2007/12/03 17:00

週刊BCN 2007年12月03日vol.1214掲載

「存在感を高める」と強調

 デルは、コンシューマ向けPC「XPS One」を発売した。日本のユーザーの声を反映した「日本発グローバルモデル」と位置づけられる製品で、世界に先駆けて日本で発表。主要ターゲットとなる日本市場向けにおいては、12月に地デジ対応を図るという。デルが日本市場への強いコミットを示した製品ともいえる。

 デル日本法人のジム・メリット社長は、XPS Oneを「日本法人設立15周年を記念したモデル」とするとともに、「日本発のグローバル製品。日本市場に対して行ってきた各種施策のひとつとして、ここまで踏み込んだ。日本のユーザーの先進的需要を捉え、これを世界に展開する」と語る。

 XPS Oneは、20型ワイド液晶ディスプレイを一体化したデスクトップPCで、台座には強化ガラスを採用。本体上部に排気口を設ける底面吸気、上方排気の仕組みとした。部屋のどの場所においても違和感がないように背面デザインをすっきりさせ、ワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウスの採用および無線LANによるネット接続とすることで、本体からの接続ケーブルは、電源コードだけとなっている。

 BTO対応しており、Core 2 Duo E4500(2.20GHz)、2GBメモリ、500GB HDDを搭載した推奨構成の価格は17万9800円。Celeron 440(2GHz)を搭載したベーシック構成は、14万9800円。12月には日本市場独自の仕様となる地デジチューナーを内蔵するとともに、今後、Blu-ray Discドライブへの対応も図る。

 米デルのコンシューマ・プロダクト・グループのアレックス・グルーゼン上級副社長は、「コンシューマPCの開発については、昨年に比べて3倍の人員を投入している。XPS Oneは、これまでのXPSとは異なるプレミアムコンセプトとして、コンシューマ市場に向けて新たな用途提案をしていく」と語った。

 また、米デルの日本/アジア太平洋地域コンシューマセールス&マーケティング統括責任者のウォルト・メイヨバイスプレジデントは、「XPS Oneに続き、日本のために作った製品を揃えていく」との計画を示した。

 日本市場においては、コンシューマPC分野における存在感を高めることが、デルにとって喫緊の課題。販売店ルートの拡充に続き、日本発の製品投入によってシェア拡大に乗り出す。
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