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キヤノン ミドルクラスの「EOS 40D」など投入 後半戦 デジタル一眼レフで50%のシェア目指す

2007/09/10 18:45

週刊BCN 2007年09月10日vol.1202掲載

 キヤノンは、創立70周年を記念したデジタルカメラの第2弾として、ミドルクラスの一眼レフ「EOS 40D」をはじめとする新製品を発表した。上期はニコンに先行されただけに、今回の新製品投入によって、一眼レフ市場での巻き返しを図る考えだ。

 キヤノンマーケティングジャパン・コンスーマイメージングカンパニーの芦澤光二専務取締役は、「前半戦はニコンに負けたが、競馬でいえばまくりの年」とし、「9-12月は、50%以上のシェア獲得を狙う。これにより、2007年の年間シェアは43%以上とし、5年連続のシェアナンバーワンを獲得する」と宣言した。さらに、年間市場規模が100万台を突破するとみられる08年には、48%のシェアを目標とする計画を明らかにした。

 「EOS 40D」は、新開発の1010万画素CMOSセンサーを搭載。秒間6.5コマの連写機能を搭載するなど、「ワンランク上のカメラを実現した」(キヤノンイメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也取締役)という。

 芦澤専務取締役は、「50代の66%が今後1年以内にデジタル一眼レフカメラを買いたいと回答している。また、団塊世代はリタイア後にカメラを趣味にしたいとする回答が、旅行に次いで2番目。さらに、高品質や本物志向が強い。ハイアマチュアだけでなく、こうした本物志向の初心者もターゲットとする、ミドルクラスの決定版として新製品を投入する」と語った。

 利用促進を狙って、これまでに約5万人が受講した写真講座「EOS学園」の東京・銀座の教室を3倍に拡大。同時に講座内容を4段階に分割することで、スキルにあわせて選択できるようにする。また、会員制の「キヤノンフォトサークル」においても、新たにウェブ会員制度をスタート。年会費を3分の1程度に引き下げ、一般ユーザーが入会しやすい環境をつくった。

 一方、同時発表した最上位機種の「EOS-1Ds Mark Ⅲ」は、有効画素数約2110万のCMOSセンサーを搭載。プロ機を一新する製品と位置づけた。

 また、「IXY DIGITAL」の新製品7機種を発表。全機種で映像処理エンジンDIGIC Ⅲを採用。1機種を除いて光学式手ブレ補正機構を搭載した。
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