店頭流通
ソースネクスト 販売店との直取引 75%に引き上げへ 自社著作製品の拡大も推進
2007/09/10 18:45
週刊BCN 2007年09月10日vol.1202掲載
ソースネクストは、ここへきて量販店との直接取引にシフトしてきている。ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、ビックカメラのほか、今年に入ってからエディオン、ギガスケーズデンキ、ベスト電器、デンコードーとの直接取引を開始。販売店を担当するラウンダーも、前年の11人から37人に増員した。また、自社ECサイトを通じた販売量の増加にも力を注ぎ、利益率向上につなげる考え。
一方、自社著作製品の拡大にも乗り出す。
同社はこれまで、他社が開発したソフトをソースネクストブランドとすることで品揃えを拡大してきた。現在、約430種の製品を揃えている。
今後、製品数の拡大を一時的に停止するかたわら、自社著作の品揃えを強化することで、パブリッシャーからソフトメーカーへの脱皮を図る。
松田憲幸社長は、「過去10年は、コモディティ戦略によってパソコンソフト市場の拡大を優先した。そのため、数多くのソフトを品揃えし、1980円の購入しやすい価格に設定してパソコンショップ以外にも販路を広げることに力を注いできた。いわば、マーケティング主体の会社として成長してきた。だが、その目的が一応の成果を達成したことで、今後は自らソフトを開発し、自社著作製品を持つソフトメーカーへと体質を転換する」と語る。
昨年12月の東証マザーズ上場で得た資金によって、著作の買収を推進するほか、開発体制の強化にも投資する。今年3月には、葉書ソフトで業界第2位の「筆王」の商標および著作権をイーフロンティアから取得している。
同社の今年度業績見込みは、売上高が前年比10.2%増の127億2100万円、経常利益は50.7%増の8億2900万円。売上高は4期連続の2ケタ増、経常利益は3期連続で50%増を超える。自社著作製品の増加および直接取引の拡大で、経常利益率は前年度の4.8%から6.5%に引き上げる計画。
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