店頭流通

東芝 値頃感あるHDDレコーダーを投入 国内シェア拡大狙う 北米、欧州での圧勝宣言も

2007/06/25 18:45

週刊BCN 2007年06月25日vol.1192掲載

 東芝は、HD DVD/HDDレコーダーの新製品「RD-A600/A300」を6月末から発売する。下位モデルで15万円前後の価格を設定したレコーダーの投入によって、需要を喚起する考えだ。

 東芝の執行役上席常務兼東芝デジタルメディアネットワーク社の藤井美英社長は、「プレーヤーの需要が大きい北米とは異なり、日本ではレコーダーが必要」として、夏のボーナス商戦でのシェア拡大を目指す。

 今回、投入したHD DVD/HDDレコーダーは、600GB HDDを搭載したRD-A600の店頭予想価格は20万円以下、300GB HDDを搭載したRD-A300は15万円前後。日本市場が求めるレコーダー製品の投入で、国内シェア拡大を図る。

 会見の冒頭、藤井社長は、北米市場において4月にはHD DVDが66%の市場シェアを獲得し、5月には7割に迫る勢いであることを明らかにした。また、欧州での好調ぶりを示しながら、「HD DVDがBlu-ray Discに勝ったとはいわないが、圧勝の状況である」とコメントした。

 今年3月にドイツで開かれたCeBIT 2006で、Blu-ray Disc Association(BDA)の幹部から、「今後3年以内に、次世代光ディスクはBlu-rayだけになる」「勝利に向けた準備が整った」と、事実上の“勝利宣言”ともいえるコメントが相次いだだけに、それへの対抗策ともいえる。

 藤井社長は、「2007年には全世界で240-250万台、北米で180万台の販売を計画していたが、北米ではなんとか100万台をクリアしたい」と語った。

 また、PC用ドライブの出荷が累計で100万台を突破したことに触れて「大手PCメーカーでは、ソニー、デル以外のすべてのメーカーがサポートしている」と説明した。
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