店頭流通

Vista効果 発売2週目は一段落か? 搭載PCは台数、金額ともに増加

2007/02/26 16:51

週刊BCN 2007年02月26日vol.1176掲載

 Windows Vistaの発売から2週目となる2月5-11日のPC販売が、前年同週比3.4%減と前年割れとなった。Vistaによる需要喚起を期待していた業界関係者の間からは、今後の先行きを懸念する声もあがっている。だが、Vista搭載PCに限れば、前週に比べて販売台数、金額が増加するなど、明るい材料も現れている。

 BCNランキングによると、Vista発売の第2週目となる2月5-11日のPC販売実績は、台数ベースで3.4%減、金額ベースで3.9%減と、ともに前年同週実績を下回る結果となった。

 形状別にみると、ノートPCは、2月5-11日の集計で、前年同週比2.8%増と、前週に引き続き前年実績を上回ったが、デスクトップPCは、前週の12.3%減に引き続き、15.4%減と連続しての2ケタ減。デスクトップPCの低迷ぶりが浮き彫りになっている。

 業界内には、早くもVista効果に陰りが出たのではないか、との指摘もあり、Vista発売後の需要の本格化を期待していた販売店は肩透かしを食った格好だ。

 だが、すべてが暗い材料ばかりではない。

 Vista搭載PCだけに限定して集計してみると、1月29日-2月4日の週を100とした場合、2月5-11日の販売台数はデスクトップPCで107、ノートPCでは106、PC全体でも106と上昇している。販売金額でも同様に、デスクトップPCで105、ノートPCで103、PC全体でも103となっている。

 言い換えれば、WindowsXP搭載モデルの販売減が全体の販売数量を引き下げたともいえるだろう。

 実際、Vista発売第1週目には、XP搭載PCが全体の44.2%を占めていたが、第2週目にはこれが32.2%と低下。代わって、Vista搭載モデルの比率が増加、Vista Home PremiumおよびVista Home Basicをあわせて6割以上の構成比となっている。

 また、販売店からは、「PC売り場への客足は増加している」「春商戦突入前の下見客が目立つ」といった声があがっており、今後の需要喚起に期待する声も聞こえてくる。

 今後、在庫処分が完了するXP搭載PCの販売比率が低下していくなかで、Vista搭載PCの販売を増加傾向で維持できるかどうかがカギを握りそうだ。
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