店頭流通

デジタルビデオカメラ HDD搭載モデルが3割以上を占める 日本ビクター、第4世代新製品投入へ

2007/01/22 16:51

週刊BCN 2007年01月22日vol.1171掲載

 デジタルビデオカメラ市場で、ハードディスク(HDD)搭載モデルの販売比率が高まっている。BCNランキングによると、2006年12月の販売台数のうち、30.4%をHDD搭載モデルが占めた。長時間録画が可能な点や、小型化が図れる点などが注目を集めている。

 BCNランキングによると、デジタルビデオカメラにおけるHDDモデルの比重は、06年10月以降、3割を突破している。10月は32.3%、11月は33.5%、12月には30.4%となっている。7月時点では、21.3%であったので、HDD搭載モデルに対する需要が増加しているのがわかる。

 DVCやDVDを採用した製品に比べて小型化が可能なこと、大容量メディアの特性を生かした長時間録画が可能なことが高い評価を得ている。また、普及の懸念材料とされていたHDDのデータ保護に関しても、フローティングダンパーシステムの採用や、加速度センサーとの連動によって問題を解決。さらに、DVDへの書き出しなどが可能なオプション製品の充実によって、録画したデータの管理についても柔軟に行えるようにしたことが、需要増につながっている。

 この分野にいち早く参入した日本ビクターによると、「オプションのDVDライターは、Everio購入者の約2割が同時購入している」そうだ。

 同社は、06年12月のHDD搭載デジタルビデオカメラ市場で41.4%を獲得。日立製作所の30.3%、ソニーの27.4%を引き離し、トップシェアを維持し続けている。今年4月には、Everioの第4世代となる製品を投入する予定であるほか、米ラスベガスで開催されたCESでは、ハイビジョン対応製品の投入を発表するなど、製品強化に余念がない。

 同社では、全世界におけるHDD搭載モデルの出荷台数が、04年度は8万台だったが、05年度には80万台規模になったと分析。さらに、06年度については「当初は200万台と見込んでいたが、250万台になるだろう。Everioは、そのうち150万台の出荷を目指す」と、予想を上回る速度で拡大していることを示す。

 HDD搭載ビデオカメラは、参入メーカーも増加傾向にある。他の媒体では実現できないような大容量化を切り口に、ラインアップを拡大することになりそうだ。
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