年が明けても、PC市場が厳しい状況にあるのは変わりない。Windows Vista発売前の買い控えは、深刻なものとなっている。1月末のVista発売にあわせてどこまで挽回できるかが焦点だ。

　BCNランキングによると、PCの販売実績は、06年2月以降、10か月連続のマイナス成長となった。

　06年10月には、台数ベースで21.0%減、11月には22.3%減と、いずれも2割以上の落ち込み。とくに、デスクトップPCでは、10月に33.6%減、11月に35.9%減と、前年同月に比べて、売れ行きは約3分の2にまで縮小した。

　また、ノートPCも10月に12.6%減、11月に13.1%減と2桁のマイナス。やはり10か月連続での前年割れだ。

　この状況は、年末商戦が本格化した12月に入っても変わらない。

　12月4日から10日の集計では、PC全体で19.6%減。内訳はデスクトップでは33.9%減、ノートPCでは10.7%減。また、12月11日から17日の集計でも、PC全体で15.7%減、デスクトップで31.5%減、ノートPCで6.2%減となった。ノートPCは、やや回復基調にあるものの、それでも前年割れであることに変わりはない。

　この背景には、Windows Vista発売前の買い控えが大きく影響していることは明らかだ。店頭では、現行製品でもVistaへのアップグレードが可能であることを訴え販売促進を図るが、すぐにPCを必要とするユーザー以外は、Vistaの発売まで待とうという意識が強い。

　PCメーカー各社は、1月中旬にもVista搭載の新製品を発表する公算が強く、販売店でも、1月30日のVista発売にあわせた巻き返しに焦点をあわせようとしている。1月下旬までは厳しい状況が続きそうだ。