店頭流通
日本エイサー デスクトップPCで売上増へ 07年度に80億円規模に
2007/01/01 18:45
週刊BCN 2007年01月01日vol.1168掲載
日本エイサーが06年の年末商戦向けに発売したデスクトップの「Acer Power1000」は、他社のマイクロタワー型モデルと比べサイズを10分の1に縮小したことが特徴。OSは「ウィンドウズXPホームエディション」で、「Vista(ビスタ)」への移行も簡単に行える。ほかにも、AMD製プロセッサ「センプロン3200+」や80GBのHDD、DVDスーパーマルチドライブを搭載。価格は5万9800円と低価格に設定している。社長は、「miniPCなど省スペース化を追求した他社製品よりも高性能」とアピールする。
販路は、家電量販店やパソコン専門店など。初回出荷は1000台で、「パソコン初級者のリプレース需要に適していることから、初級者の来店が多い家電量販店のほうが、この製品に対する評価が高く、出荷台数も多かった」としている。
同社は01年に事業を再編し、国内の個人向けデスクトップ市場から撤退。これまでは、ノートに絞った販売を行っていた。06年の年末商戦に合わせてデスクトップ市場に再参入を図ったのは、「デスクトップに対する個人ユーザーのニーズは、テレビチューナーなどの高機能化と低価格化に分かれている。低価格で、しかも省スペースを追求したモデルの発売でユーザーを獲得できると判断した」ため。しかも、デスクトップとノートの両市場を網羅すれば、マーケットで勝算が見込めるという。個人向けデスクトップ市場からの撤退後も、法人に対してはCTO(注文仕様生産)で販売していた。デスクトップの大量生産でコスト削減につなげることも今回の市場参入の狙いだ。
同社は、個人向けパソコンのラインアップを増やすことで、国内事業の拡大を推し進める。06年度の売上高は、前年度の約1.4倍にあたる40億円に達する見通し。「07年度は、売り上げを06年度の2倍となる80億円まで一気に引き上げる」としている。近く、「デュアルコアプロセッサ」搭載のデスクトップも個人向けに発売することを予定している。
- 1