店頭流通
アップルコンピュータ Core 2 Duo搭載市場で1位 高機能、低価格でWindowsPCに先行
2006/12/11 16:51
週刊BCN 2006年12月11日vol.1166掲載
アップルは、今年10月発売のプロフェッショナル向けノートPCのMacBook Proの新モデルにIntel Core 2 Duoプロセッサを搭載した。また、11月には個人向けノートPCのMacBookの新モデルに同プロセッサを採用、大幅な機能強化を図った。
MacBook Proでは、前年同期の最上位機であるPowerBook G4に比べて、整数演算能力を示すSPECint rate base 2000で、7.3倍もの性能向上を実現。マックが得意とする画像処理などの面で優位性を発揮できるようにした。
WindowsPCでは、一部メーカーを除いて、Core 2 Duoプロセッサ搭載機を20万円超の上位モデルとして位置づける傾向にあるが、アップルでは13万9800円からのMacBookに搭載。ユーザーは低価格でCore 2 Duoプロセッサ搭載機を購入できるという点も、同分野でのアップルのシェア上昇の理由となった。
また、デスクトップPCでも同様に、iMacにCore 2 Duoプロセッサを搭載。12万4800円からという価格設定で販売している。
BCNランキングによると、Core 2 Duoプロセッサ搭載機におけるアップルのシェアは、9月に入っていきなりトップシェアを獲得。その後、ソニーやゲートウェイと首位を巡るシェア争いを続けたが、10月にMacBook Pro、11月にMacBookを発売して再びシェアを拡大。11月6-12日の集計では46.1%と、2位のゲートウェイの24.8%、ソニーの21.7%と約20ポイントの差に広げた。
形状別で見ても、ノートPCでは45.3%と、10月30-11月5日の14.8%から一気にシェアを拡大。2位ソニーの26.4%とやはり20ポイント近い差をつけた。デスクトップPCでも、47.2%のシェアを獲得して、トップとなっている。
アップルのプロダクトマーケティング・服部浩ディレクターは、「これまでのマックは、別世界の製品だと思われてきた。だが、境目が薄れ、会社ではWindowsを使っているが、家ではマックを使うといった利用や、家庭における1人1台環境の浸透と連動して、Windowsとマックの両方を家庭で所有するといったケースも増加している。これまでマックを利用したことがないユーザーが購入している」と分析する。実際、全世界のアップルストアにおけるマック購入者のうち、約50%がWindowsユーザーの買い増し、買い換えだったという結果も公表している。
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