店頭流通

プレステ3に購入者が殺到 ブルーレイ普及に弾み

2006/11/27 16:51

週刊BCN 2006年11月27日vol.1164掲載

 11月11日に発売されたソニー・コンピュータエンタテインメントのプレイステーション3(プレステ3)は、主要店舗で購入者が殺到する異常事態を招いた。

 ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは、前日午後10時に店舗前に黒山の人だかりができ、通行できない状態に陥った。一方、約1500台のプレステ3を用意したビックカメラ有楽町店では、午前5時前から多くの購入希望者が店頭を囲み、一時は警察が出動する異様な雰囲気に包まれた。

 初期出荷台数は約10万台とされ、次期入荷は未定。だが、関係者によれば、商戦が本格化する12月第2週には一定数量のプレステ3を出荷できるようで、年内には100万台の出荷を計画している模様だ。

 プレステ3の出荷によって、ブルーレイプレーヤーが国内に広まる気配で、プレステ2によってもたらされたDVDの普及と似通った展開を見せている。

 一方、HD DVD陣営では、東芝が、低価格のHD DVDプレーヤー「HD─XF2」「HD─XA2」を発表。12月下旬から国内で発売する。市場想定価格は、普及モデルのXF2で4万9800円と、プレステ3の価格帯にぶつけてきた格好だ。東芝デジタルメディアネットワーク社社長の藤井美英執行役上席常務は、「普及機を、5万円を切る価格で出すことにこだわった。年度末までに全世界で50─60万台のHD DVDドライブを普及させたい」としている。

 この年末商戦は、両陣営が正面からぶつかりあう体制が整ってきたといえそうだ。
  • 1