店頭流通

台湾ASUS ノートPCを日本市場に投入 ランボルギーニと共同開発も

2006/11/13 16:51

週刊BCN 2006年11月13日vol.1162掲載

 台湾アスーステックコンピュータ(ASUS)は、11月3日からノートパソコンを日本市場に投入した。自動車メーカーのランボルギーニと共同開発した機種も発売しており、ハイエンドモデルに特化することで日本での知名度を高める。

 販売開始したノートパソコンは、「VX1ゴールデンエディション」と「S6F」シリーズ。 「VX1」はランボルギーニとデザイン面で協業し、きょう体を自動車のランボルギーニのような塗装に仕上げた。カラーはイエローとブラックの2種類を用意しており、200台限定で販売している。価格は39万8000円前後に設定した。

 一方、「S6F」はきょう体に牛革を張り込んだモデルで、カラーがブラウン(価格は27万9800円前後)とキャメル(同22万9800円前後)。同製品に合わせ、PCケースや革張りのマウスなども開発した。両製品とも、台湾や欧州などで先行販売しており、「順調な売れ行きをみせている。S6Fに関しては発売後2か月で5000台の販売に達した」(ベンソン・リン・APAC担当ゼネラルマネージャー)としている。具体的に日本での販売計画は明らかにしていないが、「女性や流行に敏感なパソコンユーザーなどを顧客として獲得できるだろう」とみている。

 日本市場ではマザーボードを中心に組み立てパソコン用パーツの販売が中心であるため、自作ユーザー以外にブランドを広く浸透させる考え。

 同社が日本市場でパソコン事業を本格的に着手するのは今回が初めてとなる。「日本市場は他の地域と比べ参入メーカーが多く、競争が激しい。マーケットシェアを獲得するには、他社と一線を画した製品を投入しなければならない」とみる。体力勝負の低価格競争に巻き込まれないためにも、ハイエンドモデルを投入したというわけだ。

 また、OEM事業が中心のビジネスモデルを打破することも狙いとなる。「当面はハイエンドモデルに特化するが、パソコンメーカーとして知名度を確立すれば、スタンダードモデルの発売も視野に入れる」としている。
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