店頭流通

ソースネクスト 500タイトルをVistaに対応 早めの発売でユーザーの混乱避ける

2006/10/09 18:45

週刊BCN 2006年10月09日vol.1157掲載

 ソースネクストは、低価格ソフト製品である「Qualityイチキュッパ」シリーズのWindows Vista対応を図る。年度内に約100タイトルを、2007年内には500タイトルを対応させる。松田憲幸社長は、「いち早くVista対応を宣言することで、ユーザー、販売店の混乱を招かずに済む」と語る。

 ソースネクストがWindows Vista対応をいち早く宣言したのは、ソフトの買い控えを回避するという意味もある。

 同社の調べによると、Vistaを使ってみたいとするユーザーは65%。その一方で、Vistaでの既存ソフトの動作に不安があるとしたユーザーが61%に達しているという。

 「Windows 95の時には、新OSへの対応を明示しなかったところ、販売量が落ち込んだ経験がある。新たなOSが出るタイミングでは、いち早く対応することが買い控えと販売減を防ぐ手段」と松田社長は語る。

 今年7月から、10人体制でVista対応検証チームを編成し、主力製品にVista対応を明示するほか、マイクロソフトの認証ロゴの取得にも努めてきた。

 第一弾として、9月29日から「いきなりPDF to Data 2」「同 to Data Professional 2」「同 from スキャナ 2」の3製品をVista対応とするほか、「ウイルスセキュリティZERO」「携快電話」「特打」なども早期に対応する。

 年度内に主要な100タイトルが対応することで、「出荷金額ベースでは、約8割がVistaに対応することになる」という。また、3Dインタフェースを採用した「ソースネクストランチャー」を用意。視覚的に同社ソフトを検索、起動できるようにする。

 「ソースネクストランチャーは、Vistaの機能を活用した製品といえるが、来年中には、さらにVistaならではの機能を搭載した新製品も投入したい」としている。

 同社では、今年7月に発売したウイルスセキュリティZEROの人気に支えられ、「セキュリティソフトにおける本数シェアが3位から2位に上昇。金額シェアも05年の6.5%から、今年8月は20.2%にまで高まっている」。

 また、「国内のPC用ビジネスソフト市場全体におけるメーカー別シェアでは、販売本数ベースでは3年連続で1位。販売金額ベースでは05年は4位だったが、2位に上昇した」としている。

 これまでは低価格戦略を背景に本数ベースでのシェアに言及していた同社が、いよいよ金額ベースでシェアを論じ始めるようになった点も見逃せないといえる。
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