店頭流通

グッドウィル 田中取締役が社長就任 専門性生かしてサービス事業拡大へ

2006/07/24 18:45

週刊BCN 2006年07月24日vol.1147掲載

 中部地区で多店舗展開するパソコン専門店・グッドウィルは、7月13日付で社長交代人事を決定した。同社取締役営業部長であった田中満祐氏が、代表取締役社長に就任。前代表取締役社長の月城朗氏は会長に就任した。

 田中新社長は営業部門のトップとして、従来から店舗開発や商品の品揃え、オリジナル商品の開発、販売戦略の企画・実施などの業務を統括してきた。

 社長就任当たって、「オリジナルブランドの強化や、ブロードバンドなどのサービス事業を拡大し、収益性の高い事業展開を進めていく」として、従来路線を踏襲しながら、経営力の強化に取り組む方針を打ち出した。

 同社は、愛知、岐阜、三重など中部地区を中心に15店舗を展開するパソコン、情報機器とアミューズメントの専門店。2005年度(05年9月期)の年商は140億円。ナショナルブランドのパソコン本体が14%、オリジナルパソコン「レガリア」を含むパーツが30%と主要な構成比を占めている。

 昨年10月には関東の大手量販店ノジマと業務提携し携帯電話やブロードバンドの販売を強化するなど経営強化に取り組んできた。この結果、「携帯電話の売り上げは提携前の2.5倍から3倍に拡大し、ブロードバンド契約の取り次ぎ業務も順調に拡大している」(田中新社長)という。

 新体制での強化項目であるサポート事業の拡大については、「専門店としての実績と技術力を訴求することで、他の販売店で購入したユーザーも対象に、ネットワークの構築やブロードバンド接続の設定などの訪問サービスを強化する」計画だ。

 「パソコンは成熟市場だが、実績のある超専門店でありながら、初心者に対しては敷居が低く、誰でも気軽に相談に訪れる店舗にしたい」と、競合の激しい名古屋地区にあって、老舗としての独自の存在感を追求していく。
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