店頭流通

シーモン 水に濡れても認証が可能 新技術の指紋センサを販売

2006/06/26 16:51

週刊BCN 2006年06月26日vol.1143掲載

 指紋認証機器開発のシーモン(三好満国代表取締役)は、水に濡れても認証可能なパソコン向け指紋認証センサ「シーモンセンサー」の販売強化に動く。法人向けでは、販売代理店数を現状の8社から18社体制にして販売網を広げる。また、個人市場にも進出し、パソコンショップなどでの販売を始める。一連の販売強化施策により、これまでの出荷実績の10倍以上にあたる1万5000個の販売を今年度(07年3月期)末までに達成させる。

 「シーモンセンサー」は、濡れている指や汗のついた指でも認証できる特許技術を搭載していることが特徴。業界初のテクノロジーだという。また、粘土や紙などに指紋を写した「偽造指」での認証を防ぐ機能も持つ。登録している指紋が認証できない比率「本人拒否率」は2.8%で、「登録されていない指紋が認証されてしまう確率は1000万分の3回」(米良浩幸・取締役事業本部ゼネラルマネージャ)という。照合するための指紋センサーは、パソコンやサーバー内に暗号化された状態で保存されるため、万一データが漏えいしても、第三者に悪用される心配がない。

 発売は昨年の11月で、約半年間で法人市場を中心に1100個を販売した。今年度の販売目標は、累計出荷実績の10倍以上にあたる1万5000個、売上高1億5000万円を掲げている。そのため、法人市場では、代理店数を10社増やし、18社体制にして販路を広げる。また、これまで主力だった法人市場だけでなく、個人マーケットにも進出する。卸売業者を通じて、パソコンショップなどでも販売する計画。個人市場では価格はオープンだが、実売価格は1万5000円から2万円とみている。

 現在のラインアップはシーモンセンサーのみだが、現製品よりも形状を小さくしたコンパクトモデルを開発中で、今年度内に商品化する予定。ラインアップの拡充を図ることでも販売増加に結びつける。
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