店頭流通

プリンストンテクノロジー 防水の7V型テレビ発売へ 安価な無線タイプで需要掘り起し

2006/05/15 18:45

週刊BCN 2006年05月15日vol.1137掲載

 プリンストンテクノロジー(池田譲治社長)は、ポータブルタイプの防水小型テレビ市場に参入する。大手メーカーではカシオ計算機が無線の防水テレビを発売しているが、プリンストンは、カシオよりも安価な製品を市場投入する。

 無線防水テレビのサイズは7Vワイド型。サッカーワールドカップ需要を見込んで、6月上旬をめどに発売する。価格は5万円弱を想定。月産2000台を目指す。小型タイプで、主に近くで視聴されることからリモコンは付属しない。同機の無線規格は、5GHz(IEEE802.11a準拠)を採用。アンテナ線を接続したチューナーボックスから、テレビ本体に地上アナログ電波を飛ばす。

 現在、ポータブルタイプの小型テレビ市場では、「本体にアンテナを内蔵した3万円前後の製品が主流」(企画開発部・増澤昌一氏)。防水無線タイプの製品では、カシオ計算機が8V型および10V型を発売しているが、市場価格は8-10万円前後(BCNランキング)となっている。主流の内蔵アンテナタイプは電波受信が不安定で映像に不満を持たれやすいが、「購入しやすい価格のため、市場規模は小さいものの、コンスタントに需要が見込める」と見ている。

 プリンストンは「無線タイプが欲しくても、価格が高くて手が出ない消費者が多いはず」と分析。5万円程度のリーズナブルな価格帯を重視した。「内蔵アンテナタイプに1万円程度をプラスすれば購入できる」ことを訴求。こうしたアピールで潜在需要を掘り起す狙いだ。

 現段階ではチューナー分離型だが、将来的には、ワンセグチューナーを本体に内蔵することを視野に入れている。
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