店頭市場ピックアップ

システムメンテナンスソフトの市場動向

2006/04/24 16:51

週刊BCN 2006年04月24日vol.1135掲載

首位ソースネクストの勢いが加速

AOSテクノロジーズはシマンテックに肉薄


 システムメンテナンスソフト市場で、ソースネクストとAOSテクノロジーズがシェアを伸ばしている。

 図はBCNランキングによるメーカー別販売本数シェア推移を示したもの。

 2004年までシマンテックが首位の座を堅持してきたが、05年通年では僅差でソースネクストがトップシェアを奪取。今年に入ってからさらに勢いを加速させ、3月には2位のシマンテックとの差を大きく広げた。シマンテックは3位のAOSテクノロジーズと2位の座を争う状況だ。

 図をみると、シェアを伸ばしているのはソースネクストとAOSテクノロジーズであることがわかる。ただ、ソースネクストは本数シェアを大きく伸ばしているが、3月の金額シェアは6位。一方、AOSテクノロジーズは本数、金額シェアともに2位のシマンテックに迫る勢いだ。

 AOSテクノロジーズがシェアを伸ばしている要因は、「初心者層が敬遠しがちなシステムメンテナンスソフトをマニュアルなしで使えるようにしたことで、主婦や熟年層に受け入れられ、潜在需要の掘り起しに成功した」(AOSテクノロジーズの岩井広子・ソフトウェアカンパニー・カンパニープレジデント)ためだ。

 市場全体の伸び率はマイナス成長となっているが、「むしろこれからの市場」とシェア拡大に向けてAOSテクノロジーズの鼻息は荒い。

 4月3-9日の週次データによる製品別シェアでは、ソースネクスト「驚速デフラグ(説明扉付きスリムパッケージ版)」、シマンテック「Norton System Works 2006」がともにシェア4.4%で首位。上位にランクインしている製品は、僅差で激戦となっている。

 店頭でも「ハードディスクの故障を懸念した初心者が購入していく」傾向が高まっているなど、システムメンテナンスソフトの購買層は上級者だけでなく広がりをみせているようだ。

  • 1