秋葉原は今
<秋葉原は今>16.駐車場情報システムが動き出す
2006/03/13 16:51
週刊BCN 2006年03月13日vol.1129掲載
コンテンツは、駐車場の場所や料金、営業時間、車両制限、満車空車などの情報。ユーザーは、まちみらい千代田が提供する同サービス専用サイトにパソコンや携帯電話、カーナビゲーションなどでアクセスして利用できる。駅前超高層ビル「秋葉原ダイビル」や「秋葉原UDX」の駐車場をはじめ、18か所のパーキングが対象となる。秋葉原UDX内に中央コントロールセンターを設置し、各駐車場に同コントロールセンターと連動した端末機器を置くことでシステムが稼働することになった。告知は、千代田区まちづくり推進部が中心となって行っている。佐藤彰・千代田区まちづくり推進部開発調整担当課開発調整主査は、「スタート時から多くのユーザーがアクセスするように、ポスターやチラシ、広報紙などを通じてアナウンスしている」という。キャッチフレーズは、“アキバの駐車場空いていますか!”。また、“一発検索で、迷いません”というフレーズで現地でもスムーズに駐車場検索が可能なことをアピールしている。
千代田区にとっては、同サービスの開始で駐車場待ちによる交通渋滞の回避や歩行者の安全性確保などを実現できる。加えて、駐車場の空き情報をリアルタイムに配信することで秋葉原への来訪者が増えることも期待できる。「駐車場が急激に増えたのはいいが、秋葉原の新規訪問者が空き駐車場の探索に苦労するようでは、リピーターにはなってもらえない。駐車場ひとつをとっても詳細情報の提供が街の活性化につながる」としている。
秋葉原の家電量販店のなかで、車での来訪に適した店として思い浮かぶのは、ヨドバシカメラの「マルチメディアAkiba」で、400台収容の駐車場がある。しかし、同サービスの開始で電気街ショップの提携駐車場も把握できるため、駐車場の運営業者が電気街ショップとの提携を進めそうだ。UDXパーキングと秋葉原電気街振興会が提携する方向性もある。
実証実験は3月29日まで行われるが、サービスは4月以降も継続するという。実験後は、駐車場情報以外に地域情報も提供する予定。佐藤主査は、「街の活性化にはサービスの継続が重要」とみている。(佐相彰彦)
- 1