店頭流通

レックスマークインターナショナル 店頭のインク売り場を拡大 プリンタ販路拡大の布石に

2006/01/23 18:45

週刊BCN 2006年01月23日vol.1122掲載

 レックスマークインターナショナル(木下聡社長)は、インクカートリッジ売り場の本格的なてこ入れを開始した。同社の販売チャネルは無店舗系が8割を占めている。これらのユーザーが消耗品のインクを店頭で購入しやすくするために、インクの品揃えや在庫の確保など、体制を整えることで店頭でのインク需要を喚起する。これを手始めに将来的にはプリンタ本体の売り場を拡充させる狙いだ。

 同社のプリンタの販路は、「カタログやテレビショッピングが65%、ネット販売が15%で、これらの無店舗系のチャネルだけで80%」(木下聡社長)を占め、残り20%が店頭販売という構成。通販でプリンタ本体を購入したユーザーでも、消耗品は身近な店頭で購入したいというニーズに対応するため、これまで手薄になっていた店頭のインク売り場の活性化に着手した。

 昨年10月から、店頭のインク売り場の品揃えや在庫を整備し、販売体制を強化。まず関東圏の300店舗から開始した。開始時点では、売れ筋のインクの商品数、在庫が確保できている販売店は、「関東の取り扱い店の60-90店舗ほどだった」が、その後「12月には、約150店舗で商品数、在庫が整い、インクの販売増に大きく貢献している」という。今年は全国の販売店1500店舗をてこ入れしていく予定だ。

 同社は、複合機を主力に、単機能プリンタ、フォト専用タイプの計8機種をベースに販売している。コンシューマ向けプリンタ市場は、セイコーエプソン、キヤノンの寡占市場となっているなかで、同社は昨年、「A4単機能、複合を合わせた国内シェアは3%未満」にとどまった。

 シェア拡大のためにも、まずは、「地道な取り組みだが、インクの品揃えや在庫を確保してサプライ売り場を整備」する方針。

 プリンタ本体は昨年、新製品4機種を発売したが、今年は「昨年を上回る製品数を投入」する計画で、第一弾として2月中旬に、CD-ROMドライブ搭載のフォトプリンタ「P450フォトCDバーナープリンタ」を発売する。デジカメのメモリカードを直接プリンタ本体に差し込んでCD-Rに画像を保存できるユニークな製品だ。昨年2月から発売しているフォト専用プリンタ「P315」は、「1年間で12万台の販売」を記録したという。
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