店頭流通
薄型テレビ年末商戦 前年同週比大幅に上回る 42V型以上の液晶は4.8倍に
2006/01/02 16:51
週刊BCN 2006年01月02日vol.1119掲載
05年12月5-11日の週次データをもとに前年同期の1週間を比較すると、プラズマの37V型以上が前年同週比87.4%増、42V型以上で34.4%増となりプラズマの中でも比較的に小型の37V型以上の伸長率が高かった。液晶では32V型以上が121.8%増、37V型以上が173.5%増で前年比2倍以上の伸びを見せている。液晶の42V型以上は約4.8倍(377.2%増)と大幅に拡大し、大画面液晶に弾みがついている。
地デジチューナー搭載モデルも拡大。液晶、プラズマとも地デジチューナー内蔵タイプの構成比率は、液晶が前年同期の51.4%から74.5%に拡大、プラズマでは同75.3%から99.5%に拡大している。
地デジチューナー搭載のほか、スペックも向上していることを加味してプラズマ、液晶それぞれの平均実売単価を前年同期と比較すると、人気機種では2000-2500円下がっている。デジタル放送のエリア拡大も後押ししているようだ。
プラズマで首位の37V型「ビエラTH-37PX500」は平均単価25万6227円で1インチあたり約7000円。04年と比較すると、松下電器産業の37V型は同34万5380円で1インチあたり約9000円だった。
一方、液晶で首位の32V型「ブラビアKDL-32V1000」は同20万9275円で1インチあたり約6500円前後。04年と比べると、32V型「アクオスLC-32GD3」は、同29万2522円で1インチあたり約9000円だった。
画面サイズ別で最も売れたのは、05年、04年ともに液晶は32V型タイプ。04年の場合、14V型タイプとの台数シェアの差は5.6ポイントだったが、05年は32V型が、20V型の2.8倍の販売台数となった。大画面タイプが急速に普及していることを示している。
機種別のシェアでは、首位を独走していたシャープ「アクオス」から、ソニーが新ブランド「ブラビア」でシェアトップの座を奪った。ソニーは、テレビ事業復活をかけたブラビアのブランド認知度向上に力を注いだ結果、「思ったよりも早いスピードで認知度が拡大した」(宮下次衛ソニーマーケティング社長)と手応えを感じている様子だ。
プラズマの2番手、日立製作所は、プラズマの生産能力を増強し、「世界1安いハイビジョンテレビ」(江幡誠ユビキタスプラットフォームグループ長&CEO)の生産に向けて動き出した。
大画面薄型テレビ市場は、それぞれ牙城を築いたシャープ、松下にソニー、日立が本格攻勢する体制を固めてきている。
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