店頭流通

BSLシステム研究所 複式簿記に初めて対応 操作が簡単な青色申告ソフト

2005/12/12 18:45

週刊BCN 2005年12月12日vol.1117掲載

 業務ソフトウェアベンダーのBSLシステム研究所(小野秀幸社長)は、同社として初めて、複式簿記に対応した青色申告ソフトを発売した。これまで同社は、難しい簿記の知識がない個人事業主でも手軽に導入できるように、業界で唯一、簡易式簿記(単式簿記)だけに対応してきたが、「今年度の申告から控除額が増え、複式簿記対応を望む声が多かった」(小野社長)と、操作性が簡単な複式簿記対応の青色申告ソフトをリリースした。

 複式簿記に対応した新版・青色申告ソフトは、「青色申告らくだプロ2006」。画面に表示される帳簿や振替伝票を入力していくだけで、貸借対照表や損益計算書などの作成に必要な帳簿上の金額を自動的に転記したり、計算できる。メニュー画面は、約20万社に導入実績がある業務ソフト「らくだシリーズ」と同じで、ボタンを選択していくだけで計算作業ができるのが特徴だ。
 小野社長は「他社の複式簿記対応の青色申告ソフトに対しては、簿記の知識が豊富な人でも、多機能で扱いにくいという声がある」と、初心者向け業務ソフトを提供してきた同社のノウハウを生かして開発したという。

 青色申告制度は、2005年度の申請分から、複式簿記で申告した場合、これまでの最高55万円から65万円に特別控除額が引き上げられた。単式簿記では、控除額が最大10万円であるため、「より多くの控除を受けようと、複式簿記を利用したいユーザーが増えた」と分析している。

 また、複式簿記を利用した青色申告ソフトを出すことで、操作に戸惑うユーザーが増えることを想定して、サポート体制を強化した。電話などで「無期限・無料サポート」に応対する社員に複式簿記に関する教育を実施した。

 単式簿記対応の青色申告ソフトについても、2製品をリニューアルした。複式、単式の新青色申告3製品をパソコン量販店とウェブ通販で販売し、来年3月までに1万本の販売を目指す。
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