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携帯オーディオの市場動向

2005/11/07 16:51

週刊BCN 2005年11月07日vol.1112掲載

月ベースで初のシェア50%超え

アップル、金額では60%以上を確保

 アップルコンピュータが、9月のBCNランキング月次データで、携帯オーディオの販売台数シェア53.2%を獲得した。今年に入って、アップルは週次ベースでは50%以上のシェアを記録したことはあったが、月ベースで過半数のシェアを獲得したのは、9月が初めて。

 9月に発売した「iPod nano(ナノ)」がけん引役となり、ライバルのソニーを大きく引き離し、独走態勢を築きつつある。

 図では、BCNランキング月次データをもとに、携帯オーディオ市場の上位4社の販売台数シェア推移を示した。

 9月のデータで首位アップルは、台数シェア53.2%、金額ベースでは60.9%のシェアを獲った。対抗する2位のソニーは、アップルにシェアを奪われた結果、9月は前月よりシェアを5.7ポイント落とし、10.8%に終わった。

 アップルコンピュータのけん引役となったのは、9月8日に販売開始した「iPod」の新シリーズ「ナノ」。「iPod」のデザインを継承しながら、本体重量わずか42グラムのなかに、最大1000曲格納できるスペックがユーザーから人気を得ている。

 20%前後のシェアを手堅く獲得していた2位のソニーだが、「ナノ」の登場により、大きく引き離されたしまった。直近の週次データ(10月17-23日)でも、アップルは製品別台数シェアで上位10位を独占。メーカーシェアは依然50%以上を維持しており、まだ勢いは衰えていない。

 すでにリオジャパンが市場からの撤退を表明しており、アップルの対抗馬となるのは、現段階ではソニーだけといっても過言ではない。

 「ウォークマン」で市場を席巻したソニーの復活がなければ、携帯オーディオ市場はアップル一色に塗り固められる可能性がある。
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