店頭流通
日本エフ・セキュア 個人向けセキュリティ市場に参入 ダウンロード販売を来年3月開始
2005/10/31 18:45
週刊BCN 2005年10月31日vol.1111掲載
日本エフ・セキュアは、フィンランドのウイルス対策ソフトベンダーであるエフ・セキュアの日本法人。ウィンドウズ向け製品だけでなく、Linux対応のウイルス対策ソフトも製品化している。日本市場では「Linux向け製品が売り上げの60-70%を占めている」(渡邊代表取締役)と、Linux向けが好調だとアピールする。
エフ・セキュアは、欧州を中心に法人と個人の両市場向けにビジネス展開しているが、日本では、94年の販売開始から一貫して法人市場に特化してきた。今回、ビジネス戦略を変更し、来年3月をメドに日本市場でもコンシューマ向けのセキュリティソフトを販売開始することにした。
来年3月に投入するソフトは、ウイルス対策機能などを備えたウィンドウズパソコン向けのセキュリティソフト。価格や具体的な機能は明らかにしていないが、法人市場では、クライアント向け製品として、ウイルス対策やパーソナルファイアウォール、IDS(不正侵入検知システム)などの複数機能を搭載したセキュリティソフトを販売している。
コンシューマ市場への参入では、当初はウェブサイトからのダウンロード販売を採用する計画だ。
渡邊代表取締役は販売方法について、「ダウンロード販売から始める計画だが、ISPとのアライアンスによるネット接続サービスとのセット販売も検討している」と話す。
また、パソコン専門店や家電量販店などのショップ販売については、「現段階では計画はない」(渡邊代表取締役)という。
欧州市場では、ダウンロード販売とネット接続サービスの両方のチャネルで販売しており、「ネット接続サービスとのセット販売が特に好調」(エフ・セキュアのリスト・シーラスマCEO)という。
個人向けセキュリティソフト市場は、シマンテックとトレンドマイクロ、ソースネクストの3社で87.1%の販売本数シェアを占めている(BCNランキング、10月10-16日の週次データ)。今年4月1日にはコンピュータ・アソシエイツ(CA)も市場参入している。
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