店頭流通

エレコム マウス販売でターゲティング展開 F1層向け「パルヴォシリーズ」発売

2005/10/24 18:45

週刊BCN 2005年10月24日vol.1110掲載

 エレコム(葉田順治社長)は、主力商品の1つであるマウスに関し、特定層を狙い打つターゲティングの手法を用い攻勢をかける。25日に主にF1層(20歳以上35歳未満の女性)を意識した次期主力商品として「PALVO(パルヴォ)」シリーズを発売するのに続き、機構・方式・デザインという3つの要素の組み合わせでニーズに即した多彩な商品を順次発売する考え。商品特性において常に競合他社に先んじることで、リピーター獲得を含めた強固なブランド力の確立を目指す。

 パルヴォシリーズは、ビット・ポップ・フィットの3種の大きさで各サイズ7色の計21点で構成する。同社のマウスの主力商品である「grast(グラスト)」シリーズのユーザーが30歳台の男性中心となっていることから、F1層を意識したデザインを採用。一方で、光学系ユニットには新開発のMRレンズを取り入れ、従来のLED(発光ダイオード)式マウスに比べ、大幅に感度を高めた。価格は従来製品と同等並みの実売価格3000円弱に抑えており、女性だけでなく、男性ユーザーにも受け入れられる製品とした。

 一般のユーザーにおけるエレコムブランドの認知度において、マウスは最重要商品の1つとなっている。その半面、コモディティ(日用品)化や開発サイクルの短期化が進み、他社との差別化が困難になり、価格競争の弊害も懸念される。このため、今後も機構・方式・デザインというマウスの商品特性の各要素でアドバンテージを確保し、市場環境を踏まえながら、商品ラインアップのマトリクスにおいて欠如している部分や競争力の低下した部分にはタイムリーに新商品をはめ込んでいく方針。年間を通じ、毎月のように新商品を投入できる体制を目指す。

 さらに、ユーザーの意識のなかで、ブランドと商品をより結び付けやすくするため、型式番号的な製品名ではなく、ペットネームを採用する。今回のPALVOは、英語で「友達」を表す「PAL(パル)」、イタリア語で「活き活きした」という意味の「VIVO(ヴィーボ)」からの造語。
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