店頭市場ピックアップ

映像関連機器の販売動向

2005/10/24 16:51

週刊BCN 2005年10月24日vol.1110掲載

アイ・オー・データ機器、首位を維持

圧倒的なシェアで他社を引き離す

 家電量販店やパソコン専門店による映像関連機器の店頭販売は、アイ・オー・データ機器が圧倒的なシェアでトップに君臨している。BCNランキングによれば、直近6週間のメーカー別販売台数シェアで40%以上をキープしており、他社を寄せつけない状況だ。

 アイ・オー・データ機器のシェアが高いのは、テレビキャプチャボードをはじめとしてテレビキャプチャボックスやネットワークメディアレコーダーなど、さまざまな機器が売れ筋となっているため。10月10-16日の機種別販売台数シェアでは、上位10製品内に同社の7製品がランクインした。上位4製品内では、すべての機種が同社の製品となっている。なかでも、シェア確保に大きく寄与しているのはMPEG-2エンコーダ搭載のテレビキャプチャボード。「GV-MVP/RX3」が11.2%でトップ、「GV-MVP/RX2」が5.8%で2位に入っている。

 同社の製品が売れている理由として、他社よりも安い価格設定が挙げられる。テレビキャプチャボードに関しては、他社が1万円台後半から2万円台前半で販売しているのに対し、1万円台前半に設定している。パソコンメーカーが発売する家庭用デスクトップパソコンのほとんどがテレビチューナー搭載となっているがやや高価。そこで低価格の自作パソコンを選び、テレビチューナーを搭載するというパソコンユーザーが増えている。こうしたユーザーが購入する決め手は、いかに低価格であるかということ。同社は、うまく新規需要の購入意欲を捉えたことになる。

 また、最近では自作パソコンショップの多い東京・秋葉原電気街にパソコンマニア層だけでなくパソコンを始めたばかりというユーザーの来訪が増えてきた。JR秋葉原駅前にあるヨドバシカメラを訪れたついでに電気街でも商品をチェックするという流れができたため。電気街のショップは、ヨドバシカメラとの差別化を図り商品を購入してもらうことに力を入れている。

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