店頭流通

AOSテクノロジーズ データ暗号化ソフトを販売 12月をめどにエンタープライズ版も

2005/10/17 18:45

週刊BCN 2005年10月17日vol.1109掲載

 AOSテクノロジーズ(佐々木隆仁社長)は、パソコン内の機密データを暗号化し、情報漏えいを防止するソフトウェア「ファイナルデータセキュリティファイナル暗号化4.0」の販売を開始した。価格は通常版が7140円。通常版やデータ抹消ソフト「ターミネータ4.0データ選択抹消」がセットになっている「ファイナル暗号化4.0完全版」などを合わせて「初年度売上高2億5000万円」(岩井広子・データカンパニーバイスプレジデント)を見込んでいる。

 現在エンタープライズ版の開発を進めており、12月をめどに市場投入する予定。コンシューマ向けとエンタープライズ版を含めた店頭およびオンライン販売で年間売上高4億円を見込んでいる。

 今回発売した「ファイナル暗号化4.0」は、ユーザーが指定したパソコン内のドライブに暗号化ドライブを作成。その暗号化したドライブにファイルを保存し、暗号化ドライブを切断すると暗号化ドライブの存在を隠すことができる。ユーザー以外は、暗号化ドライブの存在が分からないようになっている。

 さらに、「元データが復元ソフトで復元できては意味がない」(下条圭子・データカンパニー営業部長)ことから、暗号化したファイルの元データを復元できないように、同社のファイル抹消ソフト「ターミネータ」の機能を加えて、「ワンクリックで元データを完全に抹消できる」(同)ようにした。

 そのほか、USBメモリなどに「ファイナル暗号化4.0」で暗号化したデータとプログラムをコピーすると、「ファイナル暗号化4.0」をインストールしていないパソコンでも暗号化したデータを開くことができる。このため、万一USBメモリを紛失しても「ユーザー以外はデータが開けない」仕組みをつくった。

 元データの抹消や、モバイル利用の仕組みのほか、堅牢性の高い暗号化方式「Blowfish(ブローフィッシュ)」を「国内で初めて採用した」(同)ことなどを強みに、暗号化ソフトで「他社にない差別化を図った」(岩井・データカンパニーバイスプレジデント)という。
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